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八尾若ごぼう TX|心にチクっとささるワードで作る「ちくわPOP(ちくわぽっぷ)」|農産物直売所やスーパーの青果売り場の活性化に!農に特化したPOPが無料!!

八尾若ごぼう TX

カテゴリ:やさい

春にとれる若い茎を食用にします
葉は、通常取り除かれます。

ファイル名:202212tx_001.jpg

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葉ごぼう  白茎ごぼう
burdock

科:キク科 Asteraceae
属:ゴボウ属 Arctium
種:ゴボウ A. lappa

ゴボウはヨーロッパ~アジアにかけて6種が存在するようです。
食用とされるのは Arctium. Lappa 1種類。
世界に自生していて、食用とした国もあるようですが、ごく少数。
というか日本くらいだと思っていいようです。
しかも、随分熱心に改良を重ねています。
中国でも、一時食用としたものの、もっぱら薬草としての利用となっています。


【 日本のゴボウ歴史 】

縄文時代遺跡からゴボウの種が出土したようですが、自生していたものではないそうです。
歴史上は、千数百年前には中国渡来のゴボウが存在したようですが、食用というよりは、薬草としての利用と思われます。
「倭名類聚抄(わみょうるいじゅしょう)」は平安時代の辞書のようなもの。ここで、野菜としての「牛蒡」が登場します。
鎌倉時代には、すでに食用が栽培されていたと考えられています。

明治以前には、大浦(千葉)、梅田(埼玉)、堀川(京都)などの名産が生まれ、将軍に献上されたり、本願寺で調理されていたといいます。いずれの品種も、太くて、中に空洞が出来るタイプ。肉詰めなど、現在も特殊な用途で残っているものです。
明治になって、優良品種「滝野川(東京大長)」がよく知られるようになります。
北区滝野川で栽培されていたもので、赤茎でしなやか。
80cm以上と長いのが特徴で、「滝野川」をルーツに、現在も流通する多くの品種が生まれています。

食用として熱心にゴボウの育成をしたのは、世界中で日本だけ。
長い時間をかけて、独特のゴボウ文化を育ててきました。
いわば、食用ゴボウの「二次的原産国」です。

近年は海外でも着目され始めているようです。

【 「葉ごぼう」の歴史 】

「葉ごぼう」は、ゴボウの変種と考えられています。
茎の部分が長く、根の部分はとても小さいです。

越前白茎 と呼ばれるものが、古くから福井で栽培されていました。アザミの葉のような、尖ったのこぎり状の葉っぱだったようです。現在は消滅して、残っているものは全て丸葉に変わっています。
京都でも以前から栽培されていたようで、今残っているのを見ると、やはり丸葉です。

越前白茎は、福井県坂井市春江町で栽培されてきました。
坂井市のHPによると、平安以前に根付いたシベリア経由のものと考えられています。
明治以前すでに栽培され、当時、「ごんぼ商人」と呼ばれる仲買が種を買い取り、京都・大阪に売っていたようです。
種の売買ということですので、漢方薬の需要なのかもしれません。
大阪のほか、広島、香川でも栽培されているもののルーツは、この種なのだろうと推察します。
いずれにせよ、関西中心に点々と栽培されているものです。

福井での栽培は一旦途絶え、120年ほど前の明治時代、春江町木部西方寺で種取りのため栽培されるようになったとあります。現在は数軒の農家によって栽培されており、自家消費されるほか、直売所でも入手することができます。

【 「白茎」=茎が白い ということについて 】

「滝野川」など、一般的なゴボウは、「赤茎」です。
「白茎」は、遺伝的には劣勢とされています。
尖った葉の白茎ごぼうが現在は見当たらず、丸葉のものになった理由も、アザミ葉型が劣勢で、交雑するうちに消滅したのでしょう。


【 大阪の 八尾若ごぼう 】

大阪では、「八尾若ごぼう」が販売されています。
江戸時代、大阪平野の南北に伸びる「上町台地」で多く作られていたといいます。現在は、都市化により、八尾市の南高安が栽培の中心になっています。
現在栽培されているものは、数十年前に福井から渡った種が、順化したもののようです。

特徴的な点は、「若ごぼう」とあるように、夏蒔きのゴボウを秋には一旦刈り取り、春になって出てくる若いものを収穫し、市場に出すことで、差別化しています。
詳しくは後述の作型表を参照ください。

【 葉ごぼうの生態 】

比較的旺盛に生育するほうで、栽培は容易なほうです。
こんなふうにして生えています。

頭の部分に、ボンボリのようなものがあります。
拡大してみます。



成熟すると、実となり、種が採取できますが、難物で、たいへんな作業だそうです。
「ひっつき虫」ってご存じですよね。
こんな植物です。

洋服などにくっついて、動物や人間に種を運んでもらおうという植物の性質。これに似ています。
種とりが重労働なことも、栽培継続の障害になっているようです。

【 白茎ごぼうの食べ方 】

通常のゴボウは、根を食べますが、白茎ごぼうの「根」の部分は、お世辞にも食べごたえあるものではありません。細くてひょひょろしています。もちろん食べることが出来ます。

このゴボウのメインは主に「茎」の部分です。

◆「葉」をたべる

葉の部分は、若い間に摘んだものはアクが少ないものの、しっかり1分ほど下茹でして、水にさらしてから使います。

WA-TO-BI 料理人のための専門ウエブマガジンで調理動画が見れます。丁寧な説明動画。
https://watobi.jp/naniwa-kappou/1858.html
葉のアクぬきに、灰汁を使っています。


◆「根」を食べる

とても小さい根でも、ちゃんと食べられます。
ゴシゴシとタワシで洗って、そぎ切などに切って、20-30分水に漬けておきます。
アクはしっかりあります。


◆「茎」を食べる

スジとりはしません。
フキに似ているからでしょうか、多く質問を頂くポイントです。
食べる大きさにバサバサと切って、20-30分水にさらしておきます。
フキのような匂いも無いです。シャキシャキした食感で、なかなか美味しいですよ。
アクがあるという点を理解して、調理に臨めば難しいことは特にないです。
サッと数分下茹でしてアクを抜いておくと、味も浸みやすい印象です。


◆どうやって食べる?

一般的には、「きんぴら」「煮びたし」「炒め物」「ごはん物」「てんぷら」といったところ。
クセもなく、広い範囲でメニューが作れそうです。



【 白茎ごぼうの種について 】

トーホクから「葉ごぼう」の名前で種が出ています。
採取地は栃木(現在)
「福井の大野地方で育った」 と記載があります。大野市から採取したのか、誤植なのかわかりません。

サカタのタネ、信州山峡採種場、タキイ種苗からも「葉ごぼう」「葉牛蒡」名で種が出ています。
写真を見るかぎりは、似た形質なのだろうと思います。


栽培関連情報
白茎ごぼう栽培の作型です。
上は「越前白茎ごぼう」、下は「八尾若ごぼう」の例。


年内収穫パタンだと、時期をずらすと長期間にわたって収穫できる野菜です。

作型がちがう八尾若ごぼうは、秋に播種したあと、初冬のうちに刈り取ってしまい、そのあと生えてくる若い茎を育てています。
若々しい味わいは別種のものになるわけですね。
確かに、年内栽培だと大きくなったものは、すじっぽいというか、堅くなるものがあります。
作型が広いだけに、出荷に際しては播種〇日目とか、基準を設けることが大切になりそうです。
なお、普通のゴボウ同様、連作障害がありますので、計画的に作付けして下さい。


202212

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やさいゴボウ牛蒡越前白茎ごぼう八尾若ごぼうしらくきごぼう

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