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雪菜 仙台雪菜 ちぢみ雪菜|心にチクっとささるワードで作る「ちくわPOP(ちくわぽっぷ)」|農産物直売所やスーパーの青果売り場の活性化に!農に特化したPOPが無料!!

雪菜 仙台雪菜 ちぢみ雪菜

カテゴリ:やさい

寒い時期に、栄養をたっぷり蓄えた葉物野菜。この個体は見た目はほぼターサイです。写真は宮城県産。

ファイル名:20210106_002.jpg

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雪菜  ゆきな  ちぢみ雪菜  仙台雪菜 仙台の雪菜 


代表的なものに、「仙台雪菜」「山形雪菜」があります。それぞれ、まったく別物です。

冬の寒い気候を利用して栽培されます。
山形では、文字通り雪の中で栽培されます。
仙台では、雪の中で栽培するわけではないようです。しかも、複数系統あります。
出来上がったものも、まったく別物といってよいのですが、どちらにも「雪菜」の名がつきます。

【 仙台雪菜について 】

寒さを利用した、「ちぢみ菜」と、通常栽培のものがあって、どちらも「雪菜」と呼んでいます。外観は違うので、混乱しますね。
しかも複数の系統があって、小松菜系とタアサイの系統があります。

吉野平八著「蔬菜栽培法」(1906年)に「冬菜(仙台にては雪菜と称す)」とあるものが、小松菜系雪菜ではないかと思われます。

まとめるとこうなります。

◆仙台雪菜(宮城県大崎市)(小松菜の系統)
厚みのある、クローバー型の葉。渡辺採種場が種を提供しているものです。
昭和初期には既に種を提供していたそうですので、歴史はけっこう古いものです。
地域で育った在来種とされ、茎もやや長めで、小松菜に似ています。
由来は不明ですが、後述の山形雪菜の栽培法に触発され栽培を始めたといわれます。しかし、植えっぱなしなので、山形のものとは管理方法が違います。
ちぢみ菜のほうは、晩夏11月ごろ種まきして、2月ごろに幼い葉を収穫する作型。
ほろ苦く、煮物やおひたしに向きます。
仙台雪菜の元は、こちらが近いのだろうと思います。


◆仙台産の雪菜(ターサイの系統)

如月菜(タアサイ)の系統のものでF1品種。
外観も異なります。
仙台農業改良普及センターに問い合わせたところ、上記3種「広瀬ちぢみ菜」「三景雪菜」「みそめ」等を「仙台雪菜」と同じものと認識している、との返答でした。
いつの間にか、「仙台で生まれた雪菜」=「雪菜」として浸透したのでしょうか。

島根のビタミン菜の親として用いられたとのこと。

2011年度「野菜の学校」渡部 憲明氏((株)渡辺採種場)
「宮城伝統野菜・地方野菜」
http://www.yasaitobunka.or.jp/yasai_school/katsudo20111105-01.html
http://www.yasaitobunka.or.jp/yasai_school/katsudo20111105.html
「仙台伝統雪菜」について述べています。どうやら上記とは別のもののようです。
経緯について述べられていますので、参考にして下さい。

いずれにせよ、現在主に流通している「仙台産の雪菜」は、伝統野菜という点では疑問が残ります。

【 山形雪菜について 】

山形県米沢市西部ので栽培されます。旧置賜郡上長井村(かみながいむら)のあたりだそうです。
米沢市北部の、このあたり。

出羽国米沢藩主 上杉治憲(鷹山)が奨励したといいます。江戸中期から、長い栽培歴史をもっています。
元は、「遠山かぶ」の、トウ立ちしたものを食べていたようですが、新潟越後から伝わった「長岡菜」と交雑を繰り返し、選抜したものとされています。
かなり「ひょろり」としたもので、繊細な印象です。


写真は、米沢市役所HPのもの

米沢市上長井地区(笹野、古志田、遠山)でのみ栽培されています。
たいへん手の込んだ方法です。
11月に根ごと引っこ抜いて収穫し、束にしたものを稲わらと土で囲って(「床寄せ作業」)、雪で覆われたものからトウ立ちしたものを食用にするので、食べられる量は少なく、希少で特殊なものです。
塩漬けした「ふすべ漬け」というものが名産になっています。
サッと熱湯にとおし、辛味を引き出したものを塩で浅漬けにしたもの。

とても手のかかった珍しいものです。
上杉家への誇りとリスペクトを感じる野菜です。


東北を回ってみた時も、山形だけは、特有なものが多く見受けられました。
そういう意味では、山形県民は、伝統や先人の知恵、誇りを大切にして今も暮らしているような印象が強いです。



【 近隣県のトウナ 】

山形雪菜も紹介したので、近隣新潟県のトウナについても、さらっとご紹介。
新潟県南魚沼市に「大崎菜(とう菜)」があります。地理的にも近いので、興味深いです。
小松菜の一種とされますが、宮城県大崎市のものとは外観もかなり違っていて、むしろ、後述の仙台雪菜に近い外観でほろ苦さがあるようです。
名前が似ているので、なかなか紛らわしいところです。江戸期から400年の歴史があります。
新潟県では、魚沼の「大崎菜」のほかに、「女池菜(新潟市)」「五月菜(上越中越下越)」「川流れ菜(下越)」などがあって、微妙に違っています。タイサイと交雑したとされる「長岡菜」もあります。

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関連ワード

やさい葉物雪菜ゆきな仙台雪菜ちぢみ雪菜

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