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パパイヤ パパイア チチウリノキ(乳瓜木)パパヤ マンジュウギ マンジュイ 青パパイヤ
Green Papaya
目:アブラナ目 Brassicales
科:パパイア科 Caricaceae
属:パパイア属 Carica
種:パパイア C. papaya
ここでは、「青パパイヤ」と呼ばれる、若どりの「野菜」を中心に説明しています。
青パパイヤとフルーツパパイヤは、同じものですので、熟した状態なら果物です。
まるでブームのように各地で生産され始めています。
市場のほうが追い付いていない、というのが現状かもしれません。
そういう意味では、楽しみな面もあります。
【 来歴 】
熱帯の中南米が原産。
やはり大航海時代にスペイン人らが各地へと広めたようです。
気温が10度以下では育つことができません。
熱帯・亜熱帯地域が栽培適地です。
日本へは18世紀に伝わったようです。
青パパイヤは、もともと沖縄では、野菜として食用としていたようです。
園芸学会では「パパイア」を、農業の世界では「パパイヤ」を正式表記としているそうです。
あまり意識しないで使っていますし、外来語の「読み方」の問題なので、そう目くじらたてる事でもないと思いますが、ここではパパイヤとして進めます。
なお、ダンサー、振付師で本名・鈴木寛さんの芸名は「パパイヤ」鈴木。
【 国内の栽培 】
沖縄県では庭に植えてあるような身近な植物です。
国内で生産している県は鹿児島、沖縄、宮崎県、千葉など。
栽培は各地で取り組まれていて、山梨、高知、茨城、宮城、滋賀でも生産が始まっているようです。
私は、滋賀県で入手しています。
露地での栽培が主で、耕作放棄地をうまく活用している事例が多く見られます。
耐寒性が低く、10度以下では活動しません。東北で栽培とは、意外です。
【 野菜としての国産パパイヤ 】
「オキテング25号、5号」「農友一号」「ベニテング」「レッドレディー」をといった品種が選ばれるようです。
「台農2号」は小型の実をつけます。
青パパイヤとフルーツパパイヤは、同じものですので、熟した状態なら果物ですが、上記は、国内で青果用として栽培されていることが多いようです。
果物用品種は、後述。
パパイヤは、4m以上にもなる大きな植物です。
全体に青々していますね。
木質化しないので、台風で簡単に倒れてしまうそうです。
果物として完熟を待つ前に被害を受ける可能性が高い・・・
というわけで、沖縄では若採りして、野菜として愛食されているようです。
【 果実としての国産パパイヤ 】
果物として輸入されたり、国内生産されるパパイヤは、ソロ(両性花)種が主。
黄色みのある、カポポ・ソロ、赤肉のサンライズ・ソロ。
宮崎県では、サンライズ・ソロを主力に果実用パパイヤが生産されています。
パパイヤ(Carica papaya L.)の日本生まれ品種として、「石垣珊瑚」「石垣ワンダラス」が農水省に品種登録されています。
【 この野菜の栄養素 】
「パパイン」というタンパク質分解酵素を含みます。
皮を切るとでてくる、あの白い液体です。
パパイヤを食べると、母乳の出がよくなるといわれます。
実から抽出されて、「精製パパイン」が作られています。
パパインには、蛋白質を加水分解する作用があります。
用途は、肉の軟化剤や、ビールの混濁防止(にごりを取る)など。
また、肌の角質を取る洗顔料として、化粧品分野でも注目されます。
【 食べ方 】
大根やウリに似た食べ方です。
おでんの具、炒め物、スープの具、浅漬け、きんぴらなど。
沖縄では「しりしり」として、千切りされたものが市販されていて便利。
チルド以外に、冷凍で通販もあります。
鹿児島、沖縄では、パパイヤの若い実を塩漬けし、味噌や醤油などで漬けた「パパイヤ漬け」があるそうです。
愛媛県立西条農業高等学校では、キムチを委託製造する取り組みがあります。
https://ehm-saijo-ah.esnet.ed.jp/records
ちょっと売りにくそうなパパイヤですが、愛食する人が増えるといいですね。
理解されやすいよう、大根みたいな使い方・・として締めてみました。
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