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あかねみのり さつまいも TX
カテゴリ:やさい
チップスを想定しているそうです。
「ベニハヤト」の後継となる、加工用品種。
焼き芋にもしてみました。
ファイル名:202409tx.jpg
あかねみのり
農研機構が育成した、かなり新しめのサツマイモ品種です。
カロテンを含むため、果肉断面が橙色をしています。
このサツマイモの、重要な個性です。
オレンジ色の度合いは、「ベニハヤト」より薄く、「ヒタチレッド」と同等程度とされます。
果肉色がオレンジ色を帯び(あかね)、多収性であること(みのり)ところから、この名がつけられたそうです。
チップス用途を想定して育成されています。
つまり、加工用途ということですが、色々試してみたいと思います。
栽培もしてみました。後述。
【 品種登録情報 】
この品種は農水省に品種登録されています。抜粋し転載。
作物区分 食用作物
農林水産植物の種類 Ipomoea batatas (L.) Lam. (和名:カンショ種)
登録品種の名称 あかねみのり (よみ:アカネミノリ )
登録年月日 2022/08/17
育成者権の存続期間 25年
品種登録者の名称及び住所 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 (茨城県つくば市観音台)
・・・塊根の形は楕円形、塊根の長さ/幅は太、塊根の数は多、塊根の大きさはやや大、塊根の表皮の主な色は赤、塊根の表皮の二次色は紫、塊根の肉の主な色は黄、塊根の肉の二次色は橙、塊根の目の深さは浅である。 出願品種「あかねみのり」は、対照品種「ヒタチレッド」と比較して、塊根の肉の主な色が黄であること、ネコブセンチュウ抵抗性が強であること等で区別性が認められる。対照品種「べにはるか」と比較して、新葉の裏面の主な色が緑であること、塊根の肉の主な色が黄であること等で区別性が認められる。
「べにはるか」を母、カロテンを含有する「作系22」を父に交配し選抜されました。
チップス用途を想定されており、オレンジ色の断面に仕上がるとのこと。
2021年春から、民間の種苗会社等で「あかねみのり」の苗は流通しています。
【 じっさいに栽培してみた 】
4月末に植え付け。
草勢まずまず。
130日で掘ってみました。
いきなり、巨大な芋が掘れてビックリ。
スコップと同じくらいの大きさ。量ると2kgオーバーでした。
正直、あまり大きくても困ってしまいます。
どうなるんだろう・・・
その後掘っていくと、2Lくらいの大きさが多く収穫できました。
やれやれ。豊産です。
形状は、紡錘形のものもありますが、おおむね円筒に近い楕円形。
やや深いところに塊根ができるようで、深く掘る必要があります。
すこし体力が要りました。
機械掘りの方は、留意して下さい。
【 たべてみた 】
外皮色は薄い赤色をしています。
果肉は、黄色みに、ややオレンジが混じった断面です。
同時に切ってみた「隼人芋」と比べてみます。
左 あかねみのり 右2つ 隼人芋
隼人芋よりも薄い色です。
チップス用途として育成されたとのこと。
まずは、薄切りしてフライにしてみます。
スライサーがあれば、あっという間に準備OK
1分少々で揚がりますので、注意深く観察して下さい。
けっこう綺麗に仕上がります。
ふり塩少々で、いただきます。
普通のチップスと違って、オレンジ色で、なかなか楽しい体験。
香ばしさと、パリパリした食感。
もっちりした感じも、印象に残ります。
なるほど、美味しいチップスになりました。
つぎに、焼き芋にしてみました。
オーブントースターで、約45分。
断面は、しっとりした感じ。
食感も、しっとりした、ほぐれやすいお芋です。
しっぽまで、なめらかな果肉で、スジ感はありません。
少し、ねっとりした感じ。
今どきの、とても甘い品種とは違って、優しい甘さ。
わずかに、カロテン臭がするように思います。
気付かないかもしれない程度です。
なかなか他と違った、面白い焼き芋になりました。
でも、チップスにした方が、断然美味しくいただけます。
とてもネットリ感のある果肉です。
干し芋にも向いている印象です。