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兼六 けんろく
石川県生まれの、甘藷品種。
沖縄県で「赤元気」と「ナンシーホール」を交配したものを、昭和10年から石川県で選抜したものです。
昭和20年、「兼六」と名付けられ、一時は2500haまで栽培が広まったそうです。
この品種の基本情報がわかる内容です。
石川県立図書館
「さつまいも品種「兼六」について」
https://www.library.pref.ishikawa.lg.jp/file/3374.pdf
「兼六」と、「安納いも」が同一品種である、という論文。
・育種学研究 2019 サツマイモ品種「兼六」と「安納いも」の類縁性
・サツマイモ「安納いも」のルーツを特定 〜DNA 鑑定で「兼六」と同一品種であることを証明〜 石川県立大学生物資源環境部 坂本 知昭, 片山(池上) 礼子
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsbbr/21/1/21_19J01/_pdf/-char/ja
https://www.pref.ishikawa.lg.jp/kisya/2019/documents/100423soumu.pdf
「安納いも」は、大戦中に、スマトラ島セルダンから、ある兵隊さんが種子島に苗を持ち帰った、というのが定説になっています。
地理的表示(GI)保護制度 に登録されている「安納いも」の来歴について 一部転載 以下
https://www.maff.go.jp/j/shokusan/gi_act/register/0115/pdf/0115_register.pdf
「種子島安納いも」は、種子島が発祥のさつまいもであり、鹿児島県農業試験場熊毛支場が行った聞き取り調査記録によれば、第二次世界大戦後スマトラ島北部のセルダンから兵士が持ち帰った芋を、昭和 22 年頃から西之表市の安納地区で栽培したのが始まりであると伝えられている。
仮に、「兼六」と「安納いも」が同一種であるということであれば、兵隊さんが持ち帰ったという話は本当なのか?という事になります。
「兼六」は、沖縄での交配が昭和9年、翌10年には石川で選抜。
この時点で、外部に持ち出された?ということも考えられます。
個人的には、真偽がどうであれ、「兵隊さんが持ち帰った」としておくのが、ロマンを掻き立てる話で、ワクワクするから、これでも宜しいのではないかと思っています。
「ワクワク優先」で、良いのではないでしょうか。
【 食べてみた 】
焼き芋にして食べてみることにします。
焼き時間は短いほうかもしれません。
手にとると、かなり柔らかく仕上がっているのがわかります。
一部は蜜が出て、ダラダラと甘そうな予感でいっぱい。
断面は、赤味のある果肉がさらに濃くなって、茶まじりの橙色。
カロテン臭はありません。
甘さは十分にかんじられます。
そして、柔らかい果肉。
かなり柔らかい印象です。
両端にスジがなく、終始甘くて柔らかな焼き芋 楽しめました。