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スカイベリー skyberry  TX|心にチクっとささるワードで作る「ちくわPOP(ちくわぽっぷ)」|農産物直売所やスーパーの青果売り場の活性化に!農に特化したPOPが無料!!

スカイベリー skyberry  TX

カテゴリ:くだもの

栃木オリジナルいちご 第8番目の登録品種。
立派な外観で、ほれぼれ。

ファイル名:i27-20230317tx.jpg

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スカイベリー  栃木i27号

イチゴの最先端を走る、栃木県が生み出す、2014年登録の品種。
見た目の立派さやバランスの良さ、輸送性など、贈答に優位な性質。
栃木が、なぜ現在のトップの地位を築いたのか、合点のいく話もしておきたいと思います。

栃木県が育成作出した農水省に登録のある品種は以下(内は登録年)

女峰(1985)、新女峰(1989)、栃の峰(1993)、とちおとめ(1996)、とちひめ(2001)、とちひとみ(2007)、なつおとめ(2011)、栃木i27号/スカイベリー(2014)、栃木iW1号/ミルキーベリー(2018出願)、栃木i37号(とちあいか)(2018出願)

スカイベリー(品種名栃木i27号)は、栃木県が生み出した、8番目の品種。

名前の元になったという山があります。
皇海山(スカイサン)。
皇海山は、「百名山(深田久弥)」のひとつになっています。
ルートが限られ、難度もそれなりだそう。
山頂の眺望は望めませんが人気は高いようです。


早生品種「女峰」の登場によって、クリスマス需要に、国産イチゴ品種が使われるようになります。
大産地に成長した、栃木イチゴの躍進は、ここから始まります。



【 国内いちご生産No.1の栃木県 】


農水省作物統計R3を元に作図


都道府県単位で単独で、いちごだけの研究所をもっているのは、栃木県だけです。
農業試験場いちご研究所
栃木市大塚町2920
平成20(2008)年開設。


栃木県は、「いちご」の生産量・販売額とも全国1位。
気合の入り方が違います。
それには、理由がありました。



【 栃木県のイチゴ歴史 】


仁井田一郎(にいだ いちろう)氏の名前を聞いたことがあるでしょうか。
戦後の輸入自由化や稲作政策に不安を持った仁井田氏は、元町議で、栃木県のイチゴ栽培をすすめるため、議員を辞め御厨町(みくりやまち)農協の参事に。
1950年(昭和25年)先進地の静岡県・神奈川県で教えを請い、栃木県内にイチゴ栽培技術を広めます。功績がたたえられ、「栃木県苺発祥地」の記念碑が建てられました。
元は特別な産地ではなかった栃木県。昭和43年には全国一の生産量に育てた功労者。


栃木県教育委員会 / とちぎふるさと学習
栃木県の小学校では、高学年で仁井田氏とイチゴの歴史も教えているようです。
https://www.tochigi-edu.ed.jp/furusato/detail.jsp?p=14

「利他の心」が、仁井田氏の生涯を突き動かしたのでしょう。地位に安住することを好まない人物像が、略史によくあらわれています。

ぜひご覧ください。



【 品種登録情報 】


農水省に品種登録されています。登録名は「栃木i27号」

作物区分 野菜
農林水産植物の種類 Fragaria L. (和名:イチゴ属)
登録品種の名称 栃木i27号 (よみ:トチギi27ゴウ )
登録番号 23749
登録年月日 2014/11/18
育成者権の存続期間 25年
品種登録者の名称及び住所
栃木県 (320-8501 栃木県宇都宮市塙田1丁目1番20号)
・・・果実の大きさはかなり大、果実の縦横比は縦長、果実の形は円錐形、果皮の色は橙赤、果実の光沢の強弱は中、そう果の落ち込みは落ち込み小、果実のがく片の付き方は水平、果径に対するがく片の大きさはやや大、果実の硬さはやや硬、果肉の色は橙赤、果心の色は淡赤、果実の空洞は無又は小、季性は一季成りである。   出願品種「栃木i27号」は、対照品種「姫香」と比較して、花の数が少であること、花の直径が中であること等で区別性が認められる。対照品種「まりひめ」と比較して、果皮の色が橙赤であること、果実の成熟期がやや晩であること等で区別性が認められる。対照品種「濃姫」と比較して、果皮の色が橙赤であること、果実の成熟期がやや晩であること等で区別性が認められる。


【 名前の由来 】

「大きさ、美しさ、美味しさのすべてが大空に届くようないちご」という意味と、栃木県の「皇海山(スカイサン)」にちなんで命名したそうです。

名前の由来も含め、栃木イチゴの歴代の解説文が、わかりやすくまとめられていますので、ぜひご覧ください。
栃木県農業試験場いちご研究所
「いちご王国を支えてきた品種開発50年」
https://www.pref.tochigi.lg.jp/g61/50th-anniv/documents/50th-anniv-history.pdf


25g以上の大果になりやすいそうです。
五百円玉と比べると、こんな感じ。

かなりの大きさです。

今となっては、イチゴの大きさ自慢は、キリがないですが、奇形果ではなく、きれいな円錐を保った大果は、じつに立派なものです。贈答にも喜ばれそうですね。


【 じっさいに食べてみた 】

近年のイチゴ傾向を、見事に具現化した という商品のように思います。
大粒、甘さと酸味のバランス、輸送性と品質維持期間の長さ、断面や形状の美しさ。

まず、形状ですが、購入した全てが綺麗な円錐形でした。
断面も美しく、ほんのりというより、半々位の感じで赤味の入った断面です。
断面の美しさは、パフェなど洋生菓子にとって、とても重要な要素。

切る前から、強く感じられる香り。
いちご としては、かなり強い香りを感じられます。とても印象に残ります。


果肉は、やはりシッカリ感のある、堅めのもの。
輸送性は良さそうです。

口に入れると、酸味と、とても良い香り。
堅めと感じた果肉も、自然とほぐれていきます。
鼻に抜ける香りは、他の品種よりも、とても心地よく、優れていると感じました。


甘さは、個体差がある印象で、いくつか食べすすむうち、かなり印象差があります。
甘いのですが、酸味の利いた味わいなので、甘味を強く感じられないものも有ります。


香りの良さ、大きな存在感のある果肉 が、持ち味のように思いました。
粒々(実際の果実部分)の存在感もありますが、さほど気になりません。
果肉のしっかり感という意味では、「とちあいか」ほど、堅い印象ではありません。
バランスも良く、優れた特性の品種ですね。

製菓(ケーキ)にも申し分ないです。少し高価なのが玉に瑕。

関連ワード

くだもの野菜的果実いちご苺スカイベリー皇海山栃木i27号県

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