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あたご梨 愛宕梨
バラ科ナシ属 の 和梨。
「二十世紀」と「天の川」の組み合わせと推定されています。
参考 園芸学研究/21 巻 (2022) 2 号
「ニホンナシの交雑育種における重要形質に関連した DNA マーカーの利用技術」
https://www.jstage.jst.go.jp/article/hrj/21/2/21_137/_pdf/-char/ja
東京港区の標高25.7m「愛宕山」周辺で生まれたことから、この名で呼ばれるようになったようです。
「愛宕山」は東京23区の最も高い山。
【 育成者 菊池秋雄氏について 】
育成者は、菊池秋雄(きくちあきお)氏。1927(昭和2)年のこと。
多くの梨育成にかかわった菊池氏の熱意が伺える文をご紹介させて頂きます。
公益社団法人農林水産・食品産業技術振興協会
続・日本の「農」を拓いた先人たち
「菊水」「新高」などを育成したナシの神様 ~ 菊池秋雄のがんばり ~
https://www.jataff.or.jp/senjin2/21.html
父の菊池楯衛(たてえ)氏は、元津軽藩士で、「青森りんごの始祖」と呼ばれる功労者。
神奈川県農事試験場長の後、鳥取農業高等学校に移った後も、神奈川県に通って、改良を続けます。
三十品種を超える梨品種の育成に関わっただけでなく、現在も現役品種として残っているほか、交配親として多大な貢献につながっています。
「菊水」の名は、自身の名の一部が使われています。
愛宕梨は、その後岡山市の農家が、肉質や変形果などの対策をしたものが、普及しています。
現在も岡山では栽培がさかんです。
【 この梨の特徴 】
巨大で、平均的に1kgほどの大型になる梨。
ギネスには、約3kg!!と、「世界一重い梨」として登録されています。
農水省 aff 2019年11月「ギネス世界記録挑戦者たち」
https://www.maff.go.jp/j/pr/aff/1911/gwr.html
晩生梨で、保存性はとても良いです。
年を越しても流通しているのを見かけます。
食べた印象は、
・ザクザクした果肉
・堅いようで柔らかいような感じ
・案外たっぷりの水分
・まずまずの甘味 少しの酸味
大柄な梨ですが、食べた満足感の残る、優良な品種。
今後も長く作られ続けることでしょう。
202412改