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璃の香 りのか TX
カテゴリ:くだもの
交雑柑橘の仲間ですが、今後栽培が広まりそうな印象です。
2015年登録品種。 農研機構の育成。
ファイル名:202511tx.jpg
璃の香 (りのか) レモン 雑柑
ひとまわり大きめのレモンという第一印象。
しかも、頭部分に、デコのある個体が多いです。
農研機構が近年育成登録した、レモンの仲間。
レモン品種「リスボン」に、「日向夏(ヒュウガナツ)」の花粉を交雑した品種なので、純粋レモンではなく、交雑柑橘といえます。
しかし、レモンの性質を強くもっていますので、違和感なくレモンとして利用されるでしょう。
種がない事、中心部まで実が詰まっていること、皮が薄いことも、この果実の美点。
似た経緯のもので、たまに見かけるものに、大型の「マイヤー(メイヤー)レモン」がありますが、こちらもレモンとオレンジの交配です。
くわしくは、拙文「マイヤーレモン」を参照ください。
【 品種登録情報 】
この柑橘は農水省に品種登録されています。抜粋し転載。
農林水産植物の種類 Citrus L. (和名:カンキツ属)
登録品種の名称 璃の香 (よみ:リノカ )
登録年月日 2015/03/20
育成者権の存続期間 30年
品種登録者の名称及び住所 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 (305-8517 茨城県つくば市観音台三丁目1番地1)
・・・果心の大きさは極小、果実の重さはやや重、果皮の色は黄、油胞の大きさは中、油胞の密度は極疎、油胞の凹凸は平、果面の粗滑は滑、果皮の厚さは中、果皮歩合は中、剥皮の難易は中、じょうのう膜の硬さはやや軟、さじょうの形は細長、さじょうの大きさは大、さじょう(果肉)の色は黄白、果汁の多少はやや多、甘味はやや低、酸味は中、香気の多少は中、種子数は少、・・・隔年結果性は低、浮皮果の発生は無、貯蔵性は中である。 出願品種「璃の香」は、対照品種「マイヤーレモン」と比較して、果皮の色が黄であること、種子数が少であること等で区別性が認められる。対照品種「リスボンレモン」と比較して、果皮の厚さが中であること、酸味が中であること、種子数が少であること等で区別性が認められる。
樹勢は強く、トゲの発生は少ない品種で、かいよう病や、そうか病の発生もほとんど無いとされ、雨の多い地域でも、とても育てやすい品種のようです。今までレモンの栽培適地ではなかった所にも、広まりそうな印象です。
2026年 じっさいに植えてみることにします。
【 たべてみた印象 】
皮からは、あまり香りがしません。
高知県産で、市場流通のもの。
重量を量ってみるみると、200gちょっとあります。

産地評価で2Lサイズで出荷されているものです。
3Lサイズというのも市場に出ているらしく、かなりの大きさだそう。
切ってみると、柑橘らしい、豊かな香り。
柑橘の中でも、いかにも、酸っぱそうな香り。
そして、とても果汁たっぷり。レモンとは一味違いそうな予感。
糖度を測ってみました。一般的なレモンの糖度と同程度です。
最初は、半円形に切って食べました。

とても強い酸味ですが、酸味に丸みがあって、レモンとは少し違った香り。
じょうのう膜も薄い印象で、食べても違和感がありません。
そこで・・・
半月切りにかぶりついても良いのですが、まるっと皮むきしてカットしても面白そう。
じょうのう膜も薄いので、そういう食べ方もアリなのではと思い、試してみます。
見た通り、皮はかなり薄いです。手で皮むきするのは難易度が高そうなので諦めます。

コツとしては、よく切れるナイフを用意すること、刃先を引くように切る事です。
薄い皮で、堅さもある皮です。
乱切りして、盛り付けてみます。

けっこう酸っぱいです(笑)。
はちみつをかけてみましたが、砂糖の甘さのほうが合うと思いました。
ヨーグルトに入れても、良いアクセントになるでしょう。
酸っぱいもの好きさんには、たまらない味わいです。






