パープルスイートロード　
紫色のさつまいもです。

【　品種登録情報　】

農水省に品種登録されています。抜粋し転載。

農林水産植物の種類 Ipomoea batatas (L.) Lam.（和名：カンショ種）
登録品種の名称 パープルスイートロード（よみ：ﾊﾟｰﾌﾟﾙｽｲｰﾄﾛｰﾄﾞ ）
出願年月日 2001/08/10
出願公表の年月日 2002/02/13
登録年月日 2004/11/08
育成者権の存続期間 20年
品種登録者の名称及び住所　国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構
この品種は、「九州１１９号」に「関東８５号」、「関東９９号」、「関東１０３号」、「九州１０５号」及び「ベニオトメ」の混合花粉を交配して育成されたものであり、草型は極匍匐型で、葉は波・歯状心臓形、いもの皮色（基本色）は赤、肉色が紫の食用向きの品種である。---


甘くておいしいしっとり系の「ベニアズマ」ですが、これだけ増えてしまうと、作付集中による味の没個性化は避けられない状況です。
青果用品種のなかでも、紫の果肉のさつまいもは、アントシアニンの機能性や、他との差別化の点で、期待されるところです。
じつは、製菓用の需要も大きいです。
紫芋の「九州119号」に、5種類の混合花粉を受粉。選抜育成され2000年には「関東117号」の地方番号で生産力検定試験。外眼がよく、収量性も優れ、青果用として味も良いとして2002年出願されました。茨城、埼玉、千葉ほか11県で栽培したデータが閲覧できます。栽培なさるときの参考にしてください。
温暖地および暖地に向くこと、黒斑病抵抗性が不十分なので防除が必要とあります。

作物研究所研究報告　4，29－43（2003.2）
サツマイモ新品種「パープルスイートロード」
https://www.naro.go.jp/publicity_report/publication/archive/files/4-3_1.pdf

【　じっさいに食べてみた　】

焼き芋にして食べてみた感想202112　比較対象　ふくむらさき
紫色は、アヤムラサキやふくむらさきよりも、薄い紫。
見た目は粉っぽい断面ですが、粉っぽい見た目に反して、水分も多く、粉質ではなく、かといってしっとりでもない。
粘質ではない。
ベニアズマでなく、ベニハルカでもない　すべての点で中間のような感じ。
甘さは並。強くはない。言い換えると他にはないような味わいともいえる。
皮はうすく、するりとむけやすい。香りは無い。
個性的でないところが、逆に個性的ともいえる。食べた感はしっかり感じられる。
全体に、青果用としては、物足りない印象が残ります。シロップと合わせたり、ペーストにしたり、加工むきのような印象もあります。
ふくむらさきは、すぐれた後発品種なので、「相手が悪い」ともいえます。中継ぎ投手のような印象をもちました。
何かの参考になれば幸いです。

ブログでサツマイモ全般についてまとめ記事を書いています。
広範囲の知識を得られます。参考にしてください。
「サツマイモ」について


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