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ロメインレタス コスレタス 立萵苣(タチチシャ・タチヂシャ)
英名:romaine lettuce、cos lettuce 仏名:romaine, laitue romaine
科:キク科 Asteraceae
属:アキノノゲシ属 Lactuca
種:チシャ L. sativa
ローマ時代より食べられていたことから、「ローマのレタス」の意味で「ロメインレタス」と呼ばれます。
ギリシャ・エーゲ海でギリシャ領のコス島が原産では?ということで、「コス・レタス」の名でも呼ばれています。コス島はココ。
【 レタス全般について 】
レタスは地中海沿岸から西アジアが原産とされています。
「カキチシャ」と呼ばれる、結球しない葉レタス。
下の葉から順に収穫するもので、サンチュのような姿をしています。
日本では、「チシャ」とよばれて、奈良時代から日本で食べられていました。
生食はしなかったようで、おひたしや、和え物にしたようです。
戦後、他のレタス類が導入され、ほとんど作られなくなりました。
焼肉でお馴染みの非結球レタス「サンチュ」のような使い方が知られるようになって、生食も注目されてきました。
一般的な結球レタスもキク科のチシャで、同じ仲間ですが、ロメインレタスはその中の変種とされています。
形状も縦長ですが、利用上の大きな違いは、加熱にも強いところです。
レタスを形態別におおきくわけてみました。
■結球する玉チシャ --- クリスプ型 --- 通常の結球レタス
■結球する玉チシャ --- バターヘッド型 --- サラダ菜などゆるい結球をするもの
■葉チシャ --- リーフ型 --- サニーレタス、グリーンリーフ等
■立ちチシャ --- リーフ型で直立 --- ロメインレタス★
■掻きチシャ --- ステム型で葉を摘む --- カキチシャ、サンチュ
■茎チシャ --- ステム型で茎を食用 --- アスパラガスレタス(セルタス・山クラゲ・茎レタス)
アスパラガスレタスは中国野菜で、葉っぱではなく、茎を皮むきして食べます。山クラゲの原料です。
見る機会は極少ないですが、「茎レタス」「ステムレタス」の名で種が入手可能です。
【 この野菜の用途とシーザーサラダの由来 】
ロメインレタスは、シーザーサラダに無くてはならない野菜です。
「シーザー」といえば、「ジュリアス・シーザー」=「ガイウス・ユリウス・カエサル」を連想しますが、この紀元前ローマの独裁政務官とは、何の関係もないです。
イタリアつながりなので、勘違いしやすいのでしょう。
メキシコにある、「シーザーズ・プレイスCaesar's Place」というレストランオーナー、シーザー・カルディーニ氏が「シーザーサラダ」を最初に作ったのが始まり。
つまり、人の名前であり、お店の名前から取られた、料理の名前です。
とてもおいしいと評判になり広まりました。
実際に訪問した人の記事はけっこうあります。
実際につくっている動画も。
6分程かけて、とても丁寧に作っています。
ロケットニュース24 シーザーサラダ発祥のレストランで「シーザーサラダ」を食べてみた!
https://www.youtube.com/watch?v=-mmukXtWlus&t=2s
ロウリーズ(Lawry`s)の「スピニングボールサラダ」みたいに、目の前で作ってくれます。
エンタメ性があって、見ていても楽しいです。
にんにく、レモン汁、オリーブオイル、塩、胡椒、半熟卵の黄身、(アンチョビ、)オリーブオイル、リーペリンのウスターソース。
よく冷えたロメインレタスをちぎらず絡めて、パルミジャーノチーズをふりかけます。クルトンをのせて完成。
【 この野菜の食べ方 】
肉厚で食感が良く、強めの歯ごたえが魅力の野菜です。
シャキッとした感じにするには、水にしばらく漬けておくと苦味が少なく食感も良くなります。
このレタスは、生サラダ専用というわけではなく、加熱にも強いです。
ゆでると、苦味が少なくなって、しんなり。
ゆで時間1分以内で良いですが、食感をよくするために、すぐに冷やしたほうがいいです。
炒め物や和え物、麺の具などでは、食感も残るので、面白い素材です。
葉が大きいので、ロールキャベツのキャベツ代わりになります。
2017年以降、米国でロメインレタスが原因とされる食中毒O-157発生がありました。
発生原因は今も特定できていないようです。
なお、国内では、発生事例が無いとされています。
不安な方は、加熱調理をおすすめしたいです。
【 種の入手 】
「ロメインレタス」「ロマリア」などの名前で、比較的容易に入手可能できます。
葉が紫色になる「レッドロメインレタス」が横浜植木株式会社から出ています。
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