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ハヤトウリ 隼人瓜 千成瓜 チャヨテ チャーテ インドウリ
英語:Chayote Chayote squash
目:スミレ目 Violales
科:ウリ科 Cucurbitaceae
属:ハヤトウリ属 Sechium
種:ハヤトウリ S. edule
高知では英語読みそのままChayote=「チャヨテ」。呼びやすかったんでしょうね。
英語圏ではChayote squashとも呼ばれます。つまり「チャヨテ南瓜」。かぼちゃのイメージでしょうか。
台湾では「佛手瓜」。手をグーに握った感じに似ていなくもないですね。
似た名前の柑橘「仏手柑(ぶっしゅかん)」は、手をパーに開いたような形。
中南米でさかんに食べられ、欧米、東南アジアでも知られた野菜だそうです。
全体は洋梨に似た形で、おしりの部分はいびつな形をしています。
一株から100個以上の実が収穫可能で、「千成瓜」と呼ばれます。
【 来歴 】
原産はメキシコ南部~熱帯中央アメリカ。
シロウリなどの通常の瓜は、「キュウリ属」 ですので、別に分類されます。
ウリのように、ユーラシア大陸や南方諸島から伝わったものとは、歴史的経緯が違っています。
日本に入ってきたのは1917年(大正6年)ごろ、アメリカから鹿児島に渡ったそうで、「鹿児島」=「隼人」の瓜→「ハヤトウリ」と呼ばれるようになりました。
白色種のほうは、のちに、アメリカから旧果樹試験場興津支場(静岡)に持ち込まれたのが始まりとされます。
【 この野菜の特徴 】
黄緑色の外皮色と、白い白色種 両方が流通します。
黄緑のほうがやや大きく、豊産性で、青臭いクセのある味です。
白いものには薄い毛が多くて小ぶりですが、こちらの方が美味しいと言われます。
もともとは多年草ですが、低温に弱いので1年草扱いになっています。
海外には、深緑色のものや、かなりの長さのトゲトゲのあるものもあります。
国内の白色種は、トゲがあるものが多く流通しています。
中央に大きな種があります。通常取り除いて食べます。
この種を植えても、生えてくることはありません。
保存した実を、まるごと植え付ける、ユニークな野菜。
その点では、ジャガイモの生殖に似ています。
【 どうやって食べる? 】
皮は硬いですが、ピーラーなどでむきます。
切ると、アクがベタベタと手について、人によっては手荒れの原因になります。
心配な人は手袋をして下さい。
断面同士をこすり合わせると、泡のようなアクが出てきます。
塩を擦りつけると、同様にアクは減らせます。
きゅうりに似た要領ですね。
なおも気になる場合は、塩ゆで2分ほどすれば十分かと思います。
白皮のものは、アクが少ないのでそのまま浅漬けにすることも出来ます。
浅漬けなど漬物、炒め物、煮物、スープの具など、漬物以外の食べ方も人気です。
コリコリした食感なので、きんぴらにも良いです。
佃煮のほか、豚バラや油揚げとの煮物やあんかけ。
味がない野菜なので、こってりした素材と相性が良さそう。加熱すると、しんなりした感じに変化します。
切り方も、細切り、薄切り、さいの目など変化をつけるといいですね。
海外のサイトを見ていると、半切りをくり抜いて詰め物をしてグラタンにしたり、薄切りをソテーしたり、揚げたりと見ているとなかなか楽しいです。
寿司を天ぷらにするくらいですから、かなり柔軟な発想で参考にしたいです。
直射日光や乾燥を避け保存します。ビニール袋に入れ野菜室で1か月ほど保存できます。新聞にくるんで、常温でも長期間保存可能。
実を保存して、翌年の種として越冬させるには、新聞にくるんで、野菜室に入れる人がいるようです。
あったかすぎても芽を出し、凍るほど冷たくても腐敗の原因になります。
私は、新聞でくるんで、発泡スチロールに入れ保存しました。
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