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福本ネーブル 福本オレンジ
和名 アマダイダイ
科:ミカン科 Rutaceae
属:ミカン属 Citrus
種:オレンジ C. sinensis
オレンジの原産地は、インド・アッサム地方とされています。大産地は、アメリカ、ブラジル、スペイン、イタリア、メキシコ。アメリカでの生産量は年々減っています。
日本でのオレンジ栽培は、明治に入って導入されましたが、「ネーブルオレンジ」を除き、あまり栽培は広まりませんでした。
バレンシアオレンジは、夏の高温期に、回青現象(黄色くなった実が、青く逆戻りしてしまう)が起きやすいようです。
オレンジの枝替わりである、「ネーブルオレンジ」。ブラジルで見つかり、アメリカに渡り、品種改良されています。
「ネーブル」=navel へそ のこと。
おしり(果頂部)に、へそのような形のものが出来ます。明瞭でないものもあります。
独特の、二次的な果肉ができる部分で、縦の断面を見ると、入り組んだ不思議な形をしています。
「重のう」と呼ばれています。
種のないものが多いです。
国産の「ネーブルオレンジ」は、森田ネーブル、白柳ネーブル、吉田ネーブル、清家ネーブルなど、いずれもワシントンネーブルの枝変わり品種があり、福本ネーブルも、そのひとつです。
【 ワシントンネーブルについて 】
バイーアオレンジ/バイアーネーブルとも。
「バイーア」「ワシントン」 いずれの名前も収穫地からきています。
バイーアオレンジは、セレッタオレンジが原種との記述があります。種なし。
【 福本ネーブルとは? 】
「福本ネーブル」は、日本でうまれた、ワシントンネーブルオレンジの突然変異。
オリジナルの福本ネーブルオレンジは、1960年代に和歌山県の福本S.の庭にあるワシントンネーブルの木で見つかった自然発生の突然変異で、米国市場にも投入されたようです。
早生品種。
福本S は那賀郡粉河(こかわ)町(現・紀の川市)の人のようです。
福本紅ネーブルというのもあるようですが、混同があるのかもしれません。
【 この柑橘の特徴 】
テニスボールくらいの大きさのネーブルオレンジ。小玉で味の濃いところが特徴。
おしりの「ヘソ」は明確なものやよく判らないものもありました。
縦にカットしてみると、やはりヘソ周辺の果肉は複雑に寄り集まっています。
「重のう」と呼ばれています。
甘味・酸味ともに強く、小さいわりに、とても濃厚な味です。
甘酸のバランスも良いです。ギュッと旨味が詰まっている感じ。
外皮は厚めなので、ナイフなどで剥くか、くし切にして食べるのが良いと思います。
うす皮は食べられます。種はありませんでした。
おいしいのですが、小ぶりなことから市場受けが良くないのか、栽培面積は減っているようです。直売所などでは品種を明示して販売されている所もあるでしょう。
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