ぽろしり

でん粉価をおさえた、フライ用途など加工にぴったりの品種。
育成者は、おなじみ「カルビーポテト株式会社」です。

大手食品メーカーの、カゴメやデルモンテも、自社でトマトの育成を多く手掛けていますね。
面白いところでは、キッコーマンが柑橘の育種を複数おこなっています。ポン酢需要でしょうか。
他社にない、オリジナル性を求めれば、必然的に原材料にたどり着くということなのでしょう。

【　ふしぎ名前「ぽろしり」について　】

カルビー日高山脈の幌尻岳（ぽろしりだけ）標高2052ｍから名前をとったそうです。カルビーポテト本社からも見える山なのでしょうね。夏には一面高山植物のお花畑が見られるなど、魅力的な山で人気があります。
ちなみに、幌尻＝「ほろしり」はアイヌ語で「大きい山」のことだそうです。
「百名山」の中では、危険で難しい山のほうだそう。時間に余裕をもって、確実な装備で登ってください。

【　品種登録情報　】

農水品種登録ＤＢより抜粋転載します。

作物区分 食用作物
農林水産植物の種類 Solanum tuberosum L.　（和名：バレイショ種）
登録品種の名称 ぽろしり　（よみ：ﾎﾟﾛｼﾘ ）
登録年月日 2017/02/28
育成者権の存続期間 25年
品種登録者の名称及び住所　カルビーポテト株式会社 （089-1184 北海道帯広市別府町零号31番地4）
・・・塊茎の形は卵形、塊茎の目の数はやや少、塊茎の皮色は黄、塊茎の目の基部の色は黄、塊茎の表皮のネットは少、塊茎の肉色は白、・・・
出願品種「ぽろしり」は、対照品種「キタムサシ」と比較して、幼芽の基部の毛の多少がかなり少であること、幼芽の頂部のアントシアニン着色の強弱がかなり強であること、塊茎の光反応による皮のアントシアニン着色の強弱（皮色が淡ベージュ及び黄の品種に限る。）が中であること等で区別性が認められる。対照品種「ホワイトフライヤー」と比較して、幼芽の頂部のアントシアニン着色の強弱がかなり強であること、塊茎の光反応による皮のアントシアニン着色の強弱（皮色が淡ベージュ及び黄の品種に限る。）が中であること等で区別性が認められる。

上記資料にはありませんが、「ノーキングラセット」を母、「Pike」を父として人工交配、その後選抜・育成したものとされます。
ジャガイモシストセンチュウ抵抗性およびそうか病抵抗性を持つとのことで、10年以上の歳月をかけて育成したそうです。

なお、カルビーポテト㈱が登録者となっているジャガイモ品種は、「ゆきふたば」「なつがすみ」など5品種の登録があります。

【　いも苗の入手　】

カルビーのサイトで案内があります（202212時点）。
https://www.calbee.co.jp/newsrelease/221215.php
2022年から、じゃがりこのパッケージをしたバケツ『じゃがりこ バケ土』とともに、「ぽろしり」の種イモをホームセンターで販売するとあります。
手軽にプランター栽培することを目指したものです。
カルビーがyoutubeで広報しています。こちら
https://www.youtube.com/watch?v=KidZnZaZHjs
ずいぶん大きなバケツですね。
楽しく育てて、興味をもつきっかけになれば素晴らしいです。