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もりのかがやき 森の輝き TX
カテゴリ:くだもの
ファイル名:morinokagayaki-apple-20230125tx.jpg
もりのかがやき
甘味たっぷりで、しかも多汁。おいしい!
赤りんごも良いですが、黄色りんごの奥深さも楽しいです。
きっと何か発見があるはずです。
【 品種登録情報 】
農水省に品種登録されています。以下抜粋転載。
作物区分 果樹
農林水産植物の種類 Malus Mill. (和名:リンゴ属)
登録品種の名称 もりのかがやき (よみ:モリノカガヤキ )
登録年月日 2011/03/18
育成者権の存続期間 30年
品種登録者の名称及び住所 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 (305-8517 茨城県つくば市観音台三丁目1番地1)
・・・果実の大きさはかなり大、果実の形は円筒形、果実の王冠の強弱は無又は弱、果実のがくの開閉は大、果皮のろう質の多少は多、果面の粗滑は滑、果皮の地色は黄、果皮を被う色の面積は無又は極小、梗あ周辺のさびの量は無又は小、果実側面のさびの量は無又は小、がくあ周辺のさびの量は無又は小、果点の数は少、果点の大きさは中、スカーフスキンの多少は無、・・・出願品種「もりのかがやき」は、対照品種「ふじ」と比較して、果皮を被う色の面積が無又は極小であること、果実の蜜の多少が無又は極少であること、収穫期が中であること等で区別性が認められる。 対照品種「王林」と比較して、果実の大きさがかなり大であること、果実の形が円筒形であること等で区別性が認められる
詳細は、農研機構が出している論文がありますので参照ください。
リンゴ新品種‘もりのかがやき’
https://www.naro.go.jp/publicity_report/publication/archive/files/fruit-hokoku2_morinokagayaki.pdf
「つがる」に「ガラ」を交雑した実生から選抜 とあります。
【 国のりんご育成 】
国が育成・奨励した「ふじ」は、文字通り日本一の存在になっています。
戦前に交配し実生を選抜し、名前「ふじ」がつけられたのが戦後の1962年。じつに20年以上が費やされています。
「もりのかがやき」は農研機構の育成品種です。
農研機構で検索すると、16件見つかります(2023.01)
「きたろう」「ちなつ」「こうたろう」「紅みのり」「おぜの紅」「錦秋」のほか、果肉内部が赤く染まる「ルビースイート」「ローズパール」があります。個性的ですね。
「おぜの紅」は群馬県との共同。
【 りんごの市場性 】
国内のリンゴは「ふじ」偏重といえます。
リンゴの市場の約半分は「ふじ」が占めています。「つがる」が約10%、10%以下が「王林」「ジョナゴールド」「シナノスイート」です。四分の一は、「その他」。
「ふじ」に偏った市場を切り開こうと、多くの人が努力を続けていますが、収穫できるまでに、5年以上の年数を要することがネックになります。市場開拓の点では、産地全体でブランド化に取り組む必要があることから、なかなか踏み切れないのが実情です。
もちろん、経済作物としての、生産性・効率性・秀品率・病害虫対策など、ひとつひとつ乗り越えていかなくてはいけない問題があります。
リンゴは色々な品種が多くありますが、多くは、生産量の1%未満。
逆に、お好みのリンゴを探す という楽しみがあります。
「もりのかがやき」も、そんなリンゴのひとつかもしれません。
【 じっさいに食べてみた 】
JA岩手花巻産の個体を入手。
切る前から香りがよく、柑橘に似たような香りがします。
リンゴのある種のものは、この手の、特有の香りをもっています。
「コスモふじ」、「こうみつ」、「こうこう」、「パインアップル」、「きたろう」 など、香りが特有で、喜びが倍増する品種に当たると、嬉しくなります。
そして、とても心地よい。
柔らかめの果肉の印象ですが、多汁で、じゅわーっとして、しかも甘い。
酸味が少ないので、余計に甘さが際立っています。
食感は、サクサクとして、柔らかいといっても、むしろ食べやすい感じで好感。
ロウ質は多めの印象でした。皮はとくに厚く感じませんので、皮むきしなくて良いと思います。
黄りんごとしては、わりと大型、しかも充実の果肉。食べ応え大。
なかなかこういう味わいは、他になさそうです。
主観ですが、黄リンゴの美味しいものは、やや小さ目の品種のほうが多い印象です。
大型で、ゴージャスな味わい。香りよし。総合点が高い。ある種のオーラを持っています。
「森」が「かがやき」を見せる瞬間。
この果実が鈴なりに出来た時でしょうね。
栽培に関わった者にだけ判る、喜びでしょうね。