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紅ロマン 高野1号
高野卓郎さんが育成した品種。個人として、とても多くのリンゴ育種にチャレンジされています。後述。
岩手・江刺りんごの牽引者で、絶大な信頼を得た人。りんご栽培を理論家した屈指の実践者。
とくに、わい化技術(低樹高栽培)の指導者として、全国に多くの影響を与えています。
自称?日本で初めての生産農家による苗木販売者でもあります。
元は、JA江刺のオリジナル品種でしたが、現在は岩手県内各地でつくられているようです。自然交雑の親は「さんさ」であるもよう。
DNAはご子息夫婦にも継承されています。
こういう方々が、大産地を今も支えているんだなと、改めて思います。
たくさんの人の視察を受け入れているので、youtube等で記録が残っています。
【 品種登録情報 】
登録名は「高野1号」
農水省品種登録がありますので、抜粋転載。
作物区分 果樹
農林水産植物の種類 Malus Mill. (和名:リンゴ属)
登録品種の名称 高野1号 (よみ:タカノ1ゴウ )
登録年月日 2011/03/15
育成者権の存続期間 30年
品種登録者の名称及び住所 高野卓郎 (023-1131 岩手県奥州市江刺区愛宕字皀角119番地)
皀角は「さいかち」と読みます。難読地名の類です。
「シナノレッド」に「さんさ」を交配した実生を育成したようです。
当初、江刺限定品種としていましたが、栽培範囲は広がっているようです。
【 高野卓郎(たかお)氏とリンゴ育成 】
岩手を代表する、リンゴ界の貢献者。
「江刺市りんご同好会」初代会長。
「小倉沢りんご生産組合」初代組合長
長年、農水省落葉果樹研修所の非常勤講師もつとめられました。
高野卓郎さんは、個人として多くのリンゴ品種を生み出しています。
高野1号(紅ロマン) 高野2号(藤原ロマン) 高野3号(ゴールドロマン) 高野5号(奥州ロマン/恋桜) 高野6号(みちのくロマン) 高野7号(江刺ロマン)
高野2号は、現物を見たことないのですが、写真ではオレンジに近い色の果皮をしたリンゴ。
高野卓郎さんの子息高野豪(つよし)さんも、3品種登録しています。
親子2代ですごいファミリーです。
高野8号(伊達ロマン) 高野10号(ロマンのしずく) 高野台1号(ロマンエース)。
高野さんのトーク動画が残っています。
岩手奥州 紅果園の視察のもよう。率直な人柄が感じられます。
岩手の言葉は、私には早くて聞き取りにくい・・・
https://www.youtube.com/watch?v=ujWoqhUUxu0.
高野豪さんの奥さんを取材した記事があります。
岩手県公式サイト「いわてびと」
都会から移住し、地域に溶け込む様子が随所にうかがえます。
ご参考にどうぞ。
https://iwatewakamono.net/archives/5143
岩手ほか他県にも「紅果園」は別にありますのでご注意ください。
高野家の育成品種を一旦整理します。ロマンシリーズ。
高野1号(紅ロマン)
高野2号(藤原ロマン)
高野3号(ゴールドロマン)
高野5号(奥州ロマン/恋桜)
高野6号(みちのくロマン)
高野7号(江刺ロマン)
高野8号(伊達ロマン)
高野10号(ロマンのしずく)
高野台1号(ロマンエース)
紅ロマンは、貴重な早生リンゴで、生産量も比較的多いのですが、他は、希少。
はたんきょー様 パンフ提供ありがとうございました。謎とけました。
【 商標登録情報 】
登録番号:第5128504号
先願権発生日:平成19(2007)年 9月 11日
商標(検索用):ベニ\紅ロマン
称呼(参考情報):ベニロマン,クレナイロマン
権利者 氏名又は名称:高野 卓郎
住所又は居所:岩手県奥州市
リンゴを、単に商品作物と思わず、価値を訴求するマーケティングの重要性に早くから気づいていたところが、すごいですね。
知的財産の観点だけでなく、江刺ならではの気候が生みだす、地理的条件が、ここにしかない農産物になると早くから気づいていたように思われます。
【 じっさいに食べてみた 】
9月初旬に入手した個体。市場流通のもの。
どっしりと、全体に丸い形をしています。
まだ残暑ののこる時期です。
おしり部分の色づきは青いですが、全体が均一なきれいな紅色。
早生品種はがっかりする事が多いのですが、これは違いました。
果肉が ち密で、充実していました。シャキシャキした食感も良好。
甘さだけでなく、キリリとした酸味もしっかり感じられて、とても美味しいです。
赤リンゴでは、酸味はとても重要な味覚要素。
残暑の季節にもとてもさわやかな味で、なんとも爽快な印象でした。
褐変もしにくいようで、サラダのほか、パフェなど製菓にも向いているなと思いました。
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