サッシー　
Sassy


フランス生まれのジャガイモ。
油と相性のよいフレンチフライ用途を想定して開発されたそうです。

【　品種登録情報　】

農水省に品種登録されています。抜粋し転載。

作物区分 食用作物
農林水産植物の種類 Solanum tuberosum L.　（和名：バレイショ種）
登録品種の名称 サッシー　（よみ：ｻｯｼー ）
登録年月日 2009/02/24
育成者権の存続期間 25年
品種登録者の名称及び住所
GERMICOPA BREEDING （ 1, Allee Loeiz Herrieu, 29334 QUIMPER Cedex, FRANCE）
登録品種の育成をした者の氏名　エリック　ボネール
・・・皮色（１次色）は黄、皮色（２次色）は無、目の深浅は極浅、肉色（１次色）は淡黄、肉色（２次色）は無、枯ちょう期は早、早期肥大性はやや速、上いも重は少、上いも数は多、上いも平均１個重はかなり小、肉質はやや粘である。　出願品種「サッシー」は、対照品種「ムサマル」と比較して、茎色（２次色）が無であること、頂小葉の大きさが極大であること等で区別性が認められる。対照品種「キタアカリ」と比較して、皮色（２次色）が無であること、上いも平均１個重がかなり小であること等で区別性が認められる。対照品種「ひかる」と比較して、茎色（２次色）が無であること、頂小葉の形がやや広であること等で区別性が認められる。

フランスのジェルミコーパ社の登録品種。
エリック・ボネール氏の育成品種で、ほかにもジャガイモ「シンシア」「シェリー」「サッシー」など12品種を農水省に登録しています。

国内での販売権は、現在　北海道の㈱ホーブが保有しています。
現在、「シンシア」「アローワ」「サッシー」「グゥエン」「シェリー」「アルバン」の６品種を販売しています。
一部は大手ホームセンターで入手可能です。



湖池屋が「じゃがいも心地 ブランド芋くらべ サッシー」を発売していました。数量限定で、定番品ではないようです。
https://shop.koikeya.co.jp/shop/g/g14423-c/

【　国内の栽培状況　】

あまり多いとはいえません。
加工用途として広まっていると思われます。

41番目です。
令和元年データでは36.4haの栽培面積。
加工需要としては、比較的上位にある品種です。



【　じっさいに食べてみた　】

このジャガイモは、自宅で栽培してみたものです。
丸みのある形。
中位の大きさで、揃いが良い印象です。
皮が、ウロコ状になったものがあります。


まるで月面のイメージ。
全体の1/3位が、こんな皮の個体がありますが、異常ではないそうです。
皮も全体に分厚い印象です。

フライに向いているという事で、皮つきのまま、クシ切りにします。

断面は、黄色みの強い果肉色。
揚げ時間4-5分くらい。ふり塩で食べてみます。

特にクセは有りません。甘いわけでもなく、香りも強くない。
意外と素直な性格です。

際立ったところは、濃厚なジャガイモの旨味。
肉質は、「もっちり」とした感じ。
これが、フライにすると、じつに味わい深いのでした。

まったく飽きるという事が無く、困ったものです。

スライスしたチップスも、やはり「もっちり」感と、濃厚なジャガイモの旨味。

同時比較で、「グラウンドペチカ（デストロイヤー）」を、チップスにして食べ比べてみます。
「グラウンドペチカ」は、甘味が感じられ、チップスにしても美味しいです。

食べ進むたびに、両者の違いはハッキリして、やはり、「サッシー」のほうが、より美味しく感じました。
「もっちり」食感と、素直で濃厚なジャガイモらしい美味しさ。
油との相性も良く、飽きがこない。
結局２個分食べてしまいました。

旨さが本能に刺さる、麻薬的な美味しさに触れたような気がしました。
新しい品種は、たくさん食べて、比較されて、世の中に出て来るんだなと感じました。

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じゃがいもについて広く知ることができるよう、まとめて記事にしています。
知識として役立つと思います。拙文リンク　こちら