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きたかむい
人気上昇中のジャガイモ。
評価を受けて、作付面積も増えています。
「男爵」の後継として期待されています。
「デジマ」に次ぐ、青果用品種にまで成長しました。
【 品種登録情報 】
農水省の品種登録品種です。抜粋し転載。
農林水産植物の種類 Solanum tuberosum L. (和名:バレイショ種)
登録品種の名称 きたかむい (よみ:キタカムイ )
登録年月日 2010/05/10
育成者権の存続期間 25年
品種登録者の名称及び住所 ホクレン農業協同組合連合会 (060-8651 北海道札幌市中央区北4条西1丁目3番地)
・・・出願品種「きたかむい」は、対照品種「男爵薯」と比較して、花冠の内面のアントシアニン着色の広がりが無又は極小であること、塊茎の目の深さがやや浅であること等で区別性が認められる。対照品種「とうや」と比較して、塊茎の皮色が淡ベージュであること、塊茎の肉色が白であること等で区別性が認められる。
CA貯蔵によって、長期間の保存で寝かすと、旨みが増す性質なので「よくねたいも」のシリーズとしても出ています。
「イエローシャーク」を母、「とうや」を父に交配され選抜されたそうです。
【 国内栽培状況 】
令和元年のデータです。
「きたかむい」は18位。
市場の評価も高く、作付面積が増加中。
平成元年データで、青果食用ジャガイモの7位に食い込んでいます。
次世代で「男爵」に入れ替わりそうな勢いです。
食べてみると、なるほど、「キタアカリ」とはまた違った個性で、今後も肉薄しそうな印象です。
【 ホクレンの育種品種 】
ホクレンン農業協同組合連合会は、1985(昭和60)年から、バレイショのほか、とうもろこし、小麦、玉ねぎなど、幅広い品種開発に取り組んでいます。
ジャガイモでは、「ホワイトフライヤー(1997)」「ノースチップ(1999)」「きたひめ(2001)」「ひかる(2003)」「コナヒメ(2014)」が品種登録されています。(内は出願年、202307時点)
中でも、「コナヒメ」「きたひめ」と、この「きたかむい」はヒット商品といって良いでしょう。
【 「きたかむい」人気の理由 】
男爵に似た外観ですが、しっとり系のジャガイモになります。
デンプンは少ないですが、貯蔵によって糖化しやすく、甘味が増します。
白い花を咲かせます。
「さやか」も、ポテサラにはぴったりですが、この「きたかむい」も甘味があって、ポテトサラダやコロッケにはぴったり。
芋本来の味を楽しめる、シンプルな、じゃがバターもおすすめです。
男爵のようなホクホクではないですが、味の良さと用途の広さで選ばれているのだろうと思います。
【 栽培してみた 】
理由はよくわかりませんが、2023年 ほぼ全滅。
途中までは、半数以上が健全でしたが、70日を過ぎたころから枯れはじめました。
掘り起こしてみると、大抵が腐敗状態です。
健全に見えるものも、多くはそうか病にかかっていました。
20株ほど育てて、1kgほどの収穫ですので、全滅と言ってよいでしょう。
性懲りもなく、2024年春植えで再チャレンジ。
今回は順調に育って、丸々した実が沢山収穫できました。
掘る作業も、なぜか楽しいジャガイモです。
掘りやすく、ゾロゾロと実がくっついてきます。
果皮も、つるりと色白で綺麗でした。
【 じっさいに食べてみた 】
生き残った貴重なジャガイモを、ポテサラにします。
まずは、茹でてみます。
ゆで時間約50分で少々長いような気がしました。
潰して、他の具材と合わせていきます。
実にいい感じのほぐれ具合です。
キメも細かくて、期待大。
実際に食べてみると、濃厚なジャガイモの旨味があって、「もっちり」感があるポテサラに。
これは美味しい!ジャガイモです。
甘味はそれほど感じませんが、ジャガイモらしい香りと、「しっとりもちもち」した食感はかなり好印象。
雑味のない、ジャガイモらしい濃厚な味わいが印象に残りました。
本来は、保存性のよい品種で、保存すると甘味が増すようです。
今回は確認できませんでしたが、穫れたてで十分に美味しかったです。
それでも、男爵いもとは別次元の美味しいポテサラになります。
是非おためし下さい。
202307
202401改
202407改