アップリー　（仮名）　Ａｐｐｌｅｙ　ＮＮＭ－０１５

ナント種苗の育成したメロン。
カタログ上は、「予告品種」で、仮名となっています。
ナント種苗のカタログによると、果皮が薄く、皮ごと食べられるとあります。
また、種が小さいので、種ごと食べられます、との記述があります。
「🍏（リンゴ）のように　丸かじりもできちゃう」とあります。
リンゴ＝アップルから名前をつけたのかなと思われます。

カタログを見ていると、過去の概念にない、異次元のもの！という感じです。

意外ですが、ナント種苗が農水省に品種登録している品種は７件だけです（いずれも202308時点）。
このメロンも、品種登録はされていません。

なお、「アップルメロン」と呼ばれるものがあるようです。
こんな姿をしています。　
サニーファーム　　【リンゴ風味のメロン】アップルメロンの種10粒
https://hozukishop.com/?pid=138864441
ウリ似ですが、丸ごとシャリシャリと食べるのだそう。
この商品とコンセプトは似ています。

【　メロンはそもそも全部食べられる？　】

メロンはウリ科の植物。
もともと皮・種・わたの部分　すべて食べられるようです。
種を乾燥してスナックのように食べる人もいるそうです。

問題は、食べたいと思うかどうか？という点になります。
何が起きても、ご自身の責任において食べてください。

【　じっさいに食べてみた　】

400ｇくらいの個体です。
形状は、やや縦長のものが多く、丸みのあるものや、ヒョウタンのように少しクビレのあるものもありました。
果皮色は、プリンスに似た、青灰色。
軸まわりに、完熟した輪ができていますが、裂果ではないです。
切ってみると、スッと包丁が入っていきます。
堅くはない印象です。

断面からは、プリンスメロンに似たような良い香り。

まずは種を食べてみますが、堅くてちょっと無理だなと思いました。
ツンツンして、それなりの厚みもある、しっかりした種です。
えいやっ！　と飲み込んでしまうことは可能です。

果肉のほうですが、皮ごと食べると、確かに「食べられなくはない」という感じです。
皮部分には、ある程度張りがあるので、サクッという食感があります。
このあたりは、リンゴに似た感じとされる部分です。
ごく薄い皮で、舌に残る感じもあるので、すこし気になるかもしれません。

甘さはじゅうぶんに感じられました。
糖度を測ってみると、この個体は「11.9」でした。

カタログ表記のように、丸ごと食べるというのには抵抗があります。
香りよく甘さはじゅうぶん感じられます。

裂果には注意が要るようですが、１株あたり20果ほど収穫でき、生産性も良いです。
普通に人気が出てもおかしくないと思いました。

202308