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福水 fukusui 和梨 TX
カテゴリ:くだもの
存在感があるだけでなく、味わいも優秀。
広まらないのが不思議なくらいです。
ファイル名:fukusui-20231014tx.jpg
福水 ふくすい
個人育成の大型になりやすい和梨。
見かけることは少ないと思われます。
張りのある、きれいな球形になりやすい梨で、見た目も良く、贈答にも良さそうです。
苗木は一部で入手可能なようです。
【 品種登録情報 】
農水省に品種登録されています。抜粋し転載。
作物区分 果樹
農林水産植物の種類 Pyrus pyrifolia (Burm. f.) Nakai var. culta (Mak.) Nakai (和名:ニホンナシ変種)
登録品種の名称 福水 (よみ:フクスイ )
登録年月日 2001/11/22
育成者権の存続期間 25年
育成者権の消滅日 2010/11/23
品種登録者の名称及び住所 藤井崇明 (514-0817 三重県津市高茶屋小森町)
登録品種の育成をした者の氏名 藤井崇明
この品種は、「筑水」の自然交雑実生から選抜育成されたものであり、果形が円、果実の大きさがかなり大、果皮色が赤褐の育成地(三重県久居市)では9月上中旬に成熟する中生種である。・・・果実の大きさはかなり大、果皮色は赤褐、果点の大きさはやや大、密度は中、果面の粗滑は粗である。・・・果肉の色は白、硬さ及び粗密は中、切口の褐変はやや甚、甘味は高、酸味はやや強、香気は中、果汁の多少はやや多、種子の形は卵、大きさはやや大である。・・・貯蔵性は中である。「豊水」と比較して、花弁が小さいこと、果肉が粗いこと等で、「秋水」と比較して、成葉の形が卵形であること、果芯が大きいこと等で、「長十郎」と比較して、花弁の形が長円であること、果肉が軟らかいこと等で区別性が認められる。
藤井崇明(ふじい たかあき)さんは、三重県で「福水園」を営む果実専業農家。
「筑水」の自然交雑実生から選抜育成したそうです。
とても大玉になること、食味も美味しいことから、人気が出てもおかしくない品種。
苗木が入手し辛いのか、各地で点々と栽培されている状況のようです。
また、三重県の報告では、「豊水」に多く発生する、「みつ症」が出ない品種とのことです。
同じ中生品種であり、「豊水」からの転換品種として期待されています。
【 じっさいに食べてみた 】
入手したのは、愛知県知多半島産のもの。
重量をはかると900gオーバーで、けっこう大玉です。
皮に触れると、ポロポロと細かいものが剝がれてきます。
断面はきれいなクリーム色~白色。
皮は普通の和梨程度の厚みがあります。皮むきはむつかしくありません。
果肉の最初の食感が堅いなと感じますが、すぐにほぐれてきます。
スイカに似たような食感で、シャリ感もあって心地よいです。
香りがわずかに感じられ、酸味もあるようです。
甘味が強いので、酸味もあまり意識しないでしょう。
糖度を測ると、13.4度でした。なるほどかなり甘く感じるわけです。
芯近くに石細胞がありますが、そう気にするほどでもないでしょう。
大玉なのに、とても甘味の強い和梨。
かなり美味しい梨だなと思いました。