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オホーツクチップ
比較的近年品種登録された、ジャガイモ品種です。
名前に「チップ」がつくとおり、湖池屋やカルビーのポテトチップ原料に使われています。
ジャガイモには耐病性やデンプン価など様々な要素がもとめられています。
チップス業界?では、焦げにくい性質で、揚げ色が良いだけでなく、「早生」で早く肥大することも重要だそうです。この品種は早生で、収穫後すぐに加工に回せる利点をもっています。
【 品種登録情報 】
このジャガイモは、農水省に品種登録されています。抜粋し転載。
農林水産植物の種類 Solanum tuberosum L. (和名:バレイショ種)
登録品種の名称 オホーツクチップ (よみ:オホーツクチップ )
登録年月日 2007/03/02
育成者権の存続期間 25年
品種登録者の名称及び住所
地方独立行政法人北海道立総合研究機構 (060-0819 北海道札幌市北区北19条西11丁目1番地8)
この品種は、「アトランチック」に出願者所有の育成系統を交配して育成されたものであり、いもの形状が球形、皮色が褐、肉色が白、ジャガイモシストセンチュウ抵抗性推定遺伝子型がH1の加工向きの品種である。・・・形は球形、皮色は褐、目の深浅は浅、肉色は白、休眠期間はやや短、枯ちょう期は早、早期肥大性はやや遅、上いも重は中、上いも数はやや多、上いも平均1個重は小、肉質はやや粉である。・・・「ワセシロ」と比較して、花色が白であること、皮色が褐であること、ジャガイモシストセンチュウ抵抗性推定遺伝子型がH1であること等で、「トヨシロ」と比較して、いもの形が球形であること、休眠期間が短いこと、ジャガイモシストセンチュウ抵抗性推定遺伝子型がH1であること等で区別性が認められる。
【 このジャガイモの特徴 】
実際に栽培をしています。
ホームセンターで普通に売っていた種イモです。
栽培の点では、芽かき時の追肥以外は、とくに気を遣うことはありません。
写真を撮り忘れましたが、まずまずの収量。
丸っこい形をしたものが多いです。
手で持ってみると、少し柔らかい感じがします。
課題がありました。
日持ちは良くないようです。放置しておくと、腐敗がすすみます。
できるだけ早めに食べるなり、良い環境に移してあげることを勧めます。
また、品種登録情報にも記載がありましたが、「休眠期間はやや短」で、収穫して1か月半で芽が出始めました。かなり早い印象です。
簡単に言ってしまうと、長期保存には向かない品種といえます。
【 食べてみた 】
スライスして、揚げてみます。
揚げ時間は、短くても、長すぎても 食感や味に影響があります。
パリパリして、実に美味しいチップスになりました。
水分が飛んで、残った成分が、良い仕事をしています。
以前に作ったポテトフライ類の感想。
「じゃがりこ」の原料になった、「ぽろしり」。
「トヨシロ」は、さっぱり感のある味わい。
「サッシー」は、フライドポテト用に育成されただけあって、チップスでも美味しくいただけます。
「オホーツクチップ」も、「サッシー」に負けず劣らず、良いチップスに仕上がります。
「オホーツクチップ」は、フライドポテトという事になると、「サッシー」には及ばない印象でした。
ホクホク感はあるのですが、少し粘質な印象が残りました。
ちなみに、「マックフライポテト」の原料は、相変わらず大型ジャガイモの「ラセットバーバンク」です。
国内では栽培しにくいようです。
フライにした時の食感とカリカリ具合のバランス。形状。
ジャンキーな食べ物でも、比べてみると、いろいろな適性を踏まえて選ばれていることが判ります。
「オホーツクチップ」は、チップス用途には文句なく美味しい素材と言えます。
茹でた場合、ちょっと粘質な感じになります。
じゅうぶん美味しいのですが、チップス用途が一番だなと感じました。