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菊芋 菊芋 キクイモ エルサレムアーティチョーク ブタイモ
Jerusalem artichoke
「アーティチョーク」はチョウセンアザミ属で、別物です。持ち帰ったフランス人が、「アーティチョークに似ている」と思ったので、この名が残っています。エルサレムとは何の関係もないようです。
科:キク科 Asteraceae
亜科:キク亜科 Asteroideae
属:ヒマワリ属 Helianthus
種:キクイモ H. tuberosus
芋とありますが、「ごぼう」に近い存在です。北米原産(または南米か)で世界中に繁殖。幕末から明治の初め頃には日本に来たようですが、飼料として活用されたようで「ブタイモ」という不名誉な名前がつけられました。しかし、第二次大戦で日本の食糧危機を救った食べ物でもあります。世界の飢饉でも同じように役立った、繁殖力の強い植物。澱粉価が低く、カロリーも少ない。栄養素・・・・
一時、繁殖力の強さから、在来種に影響を与えるとして要注意外来生物に指定されたようですが、現在解除されたのか、確認できません。勝手に野生化して広まっているのが現状。
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紫菊芋と、赤菊芋、通常のキクイモとの違いについて。
フランスで繁殖していた、紫色の菊芋を持ち込んだので、「フランス菊芋」と呼ぶようになったとされますが、経緯ははっきりしません。紫外線から守るために、ポリフェノールを身に着けたのかもしれませんね。より赤いももありますが、紫種の進化系なのかもしれません。
一般的に、紫色種のほうが、大きめのサイズ。
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よく取り上げられるのは、イヌリンが普通のキクイモより多いこと。「イヌリン」と呼ばれる多糖類は、水溶性の食物繊維が豊富。イヌリンは日がたつと分解されるので、収穫時期により安定した結果となりませんので、評価しにくいところです。
紫種は、日本食品標準成分表にデータがないので、表記にはご注意ください。
なお、似た分類の「ごぼう 根 生」と菊芋の生を比較すると、かなり似た数値が出ます。食物繊維はゴボウが優れ、カリウムは菊芋が多いという結果になります。ゴボウも優秀な食品として発掘される?かもしれません。興味深いので、是非 文科省「食品成分データベース」で試してみてください。
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健康食品や健康飲料向けに乾燥や粉末に加工されるのが主。生での流通はごく少ないようです。
加熱しなくても食べられ、シャリシャリした食感。スープ、バター焼き、サラダ、チップスなど揚げ物、みそ漬け、煮物、グラタン、きんぴら、炊き込みご飯など。味やクセが全くなく、用途は、なんでもありです。レンコンに似た感じもありますが、澱粉は無いので、餅状にはなりません。
加工品として、フリーズドライ粉末やタブレット、菓子、お茶があります。果糖の原料にもなっています。
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