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ぐんま名月
カテゴリ:くだもの
ファイル名:gunma-meigetu-20210928.jpg
ぐんま名月
型もよく、存在感のある、美味しいリンゴです。
比較的入手しやすく、毎年食べています。
【 品種登録情報 】
農水省に品種登録されています。抜粋し引用。
作物区分 果樹
農林水産植物の種類 Malus Mill. (和名:リンゴ属)
登録品種の名称 ぐんま名月 (よみ:グンマメイゲツ )
登録年月日 1991/09/07
育成者権の存続期間 18年
育成者権の消滅日 2009/09/08 ※期間満了
品種登録者の名称及び住所 群馬県 (371-8570 群馬県前橋市大手町一丁目1番1号)
この品種は、「あかぎ」と「ふじ」の交雑実生から選抜、育成されたもので、果皮が黄色、果形が円錐、果重が280g程度、育成地(群馬県沼田市)において10月下旬に成熟するやや晩生種である。・・・果実の大きさはやや大(280g程度)、果皮の地色は黄緑、果皮を被う色は黄、色の強さは中、色の型は縞不明、色の量は中である。さびの位置はこうあ、量は無~僅か、果皮の光沢は中、果面の粗滑の程度は滑である。・・・蜜の多少は多、甘味は中(糖度15度程度)、酸味は弱、果汁の多少はやや多、種子の数は多である。・・・「ゴールデンデリシャス」及び「王林」と比較して、果実の外観が円錐であること、こうあの深さが深いこと、さびの量が少ないこと、果点の大きさが小さいこと、粗滑の程度が滑であること、種子の数が多いこと等で区別性が認められる。
【 群馬県が品種登録するリンゴ 】
農水省に品種登録のある、群馬県作出のりんご。
(内は申請年度)
陽光(1979) 新世界(1986) ぐんま名月(1989) スリムレッド(1992) ハニークイーン(1993) おぜの紅(2007) 紅鶴(2014)
「おぜの紅」 は、県と農研機構によるものです。
関東圏最大のリンゴ産地。
群馬県では、おもに中山間地で栽培され、沼田市周辺が大産地になっています。栃木に隣接し、新潟に近い場所です。
日照時間が長いこと、昼夜の寒暖差が大きいことが適地とされたのでしょう。元は、養蚕農家が多かったようですが、転換し、観光リンゴ園として発展した経緯があります。
人口の多い首都圏が近いことから、もぎとり観光や、直売が盛んです。
観光リンゴ園としての運営が主力で、市場出荷は少ない特徴があります。
そういった背景もあって、新品種の開発は、園地としての個性や特徴を出すだけでなく、観光農園として長期間営業するための、端境対策の側面があります。
群馬県の リンゴ収穫時期のイメージを図にしてみます。あくまで事例です。
黄緑枠は、群馬県産品種。
後発品種の「紅鶴」は、品種として歴史を経た「陽光」の後継だと判ります。
スリムレッドは、文字通り縦長で個性的な品種。
「つがる」「ふじ」など、県外で生まれた品種を作付けすることで、長期の間、観光農園としての経営を安定化させながら、同時に県独自の品種を観光資源として売り込む、賢い戦略です。
【 じっさいに食べてみた 】
黄金色のきれいな外皮。肩の部分は日当たりのせいか、ほんの少し赤く色づいている。
もっとはっきり赤くなるケースも多いようです。
蜜いりになりやすいのか、複数のものは蜜入りでした。
切る前の皮からもよい香り。
堅すぎずちょうどよい堅さの果肉で、皮の厚みも気にならないので、皮むきしないで食べたいです。
多汁で、とても美味しいジュース。途中で、良い香りが、鼻の奥を抜けていく。
甘味も、他品種よりも強く感じられます。
素晴らしい食味の良さが印象に残りました。
量があれば、生ジュースを楽しみたいところです。
202109改