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吉田ネーブル|心にチクっとささるワードで作る「ちくわPOP(ちくわぽっぷ)」|農産物直売所やスーパーの青果売り場の活性化に!農に特化したPOPが無料!!

吉田ネーブル

カテゴリ:くだもの

国内品種。思った以上に、食べやすくて、おいしいんですよ。香りも特有のもの。

ファイル名:yoshida-navil20211011.jpg

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ネーブルオレンジ 
(Navel Orange
科:ミカン科 Rutaceae
属:ミカン属 Citrus
種:オレンジ C. sinensis
柑橘で、オレンジの一種。

オレンジの中には、「甘くないもの」もあるそうですが、市場では一般的ではありません。
甘い物は、スイートオレンジと呼ばれ、ネーブルオレンジは、その仲間。


【 オレンジの種類 】
柑橘の種類は多く、さまざまな分類が試みられました。柑橘の権威、農学者の田中長三郎は、オレンジを「ダイダイ」の中の「アマダイダイ」と分類しています。

◆ 普通オレンジ
輸入オレンジの代表格 バレンシアオレンジなど。晩生。日本の気候だと、「回青(かいせい)」と呼ばれる、完熟したあと青く変色するなど、日本で栽培するのは難しいようです。

◆ ネーブルオレンジ
Navel orangeのnabelは、「おへそ」の意味。おしりの部分に、「おへそ」のような凹みがあります。

◆ ブラッドオレンジ
赤味の強い果肉で、「血の色をしたオレンジ」。日本でも栽培されるようになっています。タロッコやモロのほか、「マルチーズブラッド」という、妙な名前の品種もあります。何かのジョークなのでしょう。


【 来歴と日本への導入歴史 】

オレンジの原産地は、インド・アッサム地方とされています。大産地は、アメリカ、ブラジル、スペイン、イタリア、メキシコ。アメリカでの生産量は年々減っています。
国内での栽培適地はそう広いわけではないということなのでしょう。ネーブルは明治になってから導入されています。
開花が梅雨時にあたる、という生育環境の差が強く影響するようです。
広島、愛媛、熊本、和歌山、静岡といった所は、気象や地形、土壌の適正があった場所で、かつ、日照が多く、風害も少なかった場所で、今でも栽培されて流通しています。


【 ネーブルとは? 】

セレクタオレンジの突然変異と考えられています。
Navel = おへそ のことです。
ネーブルオレンジに典型的にみられる、おしりの部分の、ココです。

つまり、「へそオレンジ」ということですね(笑)。
個体差があって、はっきりしないものもあります。

また、果肉の断面に「重のう果」と呼ばれる、二重、三重になった部分が見られます。
福本ネーブルの断面です


複数の果肉の袋があるのがわかります。

じょうのう膜も厚くはないので、食べるには問題ないのですが、ジュースとして搾汁したとき、じょうのう膜がどうしても多く搾られます。じょうのう膜には「リモニン」という苦味物質があるので、オレンジジュース原料としては課題があります。


【 日本で栽培されているもの 】

明治になって導入されたネーブルオレンジ。
適地に合った品種が選ばれます。その後も、環境に合わせて変異しています。
日本で見つかった枝変わり品種は、すべて「ワシントンネーブル」から生まれています。
日本で栽培される品種を、ざっと御紹介しておきます。


「ワシントンネーブル」
ブラジル原産で、セレクタオレンジの枝変わりとされているもの。
日本には明治22年、玉利喜造氏(農学者で貴族院議員)が導入した品種。
樹勢弱く、開張性。結果期は温州ミカンよりやや遅い。単為結実性は他の系統より弱く早期落果が多い。
外観は球形で滑らか。濃橙色で光沢が良く外観が美しい。良食味の優良種。
12月に採取し、一時貯蔵。3~4月頃に出荷。
この品種から、国内で多様な品種分化が起きています。


「村上ネーブル」
広島県御調郡(現 尾道市)向島町の村上寅衛氏の園地で発見。昭和26年のこと。
外観が良く糖度・酸味と適度にあって良好。

「清家ネーブル」
愛媛県北宇和郡吉田町の清家清太郎氏の園地で発見。昭和51年名称登録。豊産性で良質。

「小河ネーブル」
広島県豊田郡(現 尾道市)瀬戸田町の、小川清真氏の園地で発見。豊産でやや大型。食味濃厚。

「吉田ネーブル」
福岡県粕屋郡新宮町の吉田武雄氏の園地で発見。昭和51年に名称登録。外観品質ともに優れる。

「森田ネーブル」
静岡県引佐郡(現 浜松市北区)三ケ日町の森田要市氏の園地で発見。昭和51年名称登録。結実性が良く滑らかな外観。

「福本ネーブル」
1960年代に和歌山県の福本S.の庭で突然変異を発見。一時米国市場にも投入されたようです。早生品種。
福本S氏 は那賀郡粉河(こかわ)町(現・紀の川市)の人のようです。

「白柳ネーブル」
静岡県浜松市の三ケ日町 加茂吾郎氏の園地で昭和7年に見つけた変異種を、のちに同じ町の白柳辰雄氏が穂木を高接ぎしたもの。加茂氏の原木は戦時下で伐採されてしまい、運よく残った白柳氏の樹から増殖されました。香りよく大玉で美味、酸味が少なめ。

海外のネーブルオレンジでも、同じように変種が見つかっています。

202110改

202211改

関連ワード

くだもの柑橘オレンジ吉田ネーブル

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