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エダマメ 枝豆 えだまめ
科:マメ科 Fabaceae
亜科:マメ亜科 Faboideae
属:ダイズ属 Glycine
種:ダイズ G. max
東アジア 雲南省か黒竜江周辺が原産地ではないかとされますがはっきりしません。
日本には、「ツルマメ」の類は縄文時代にはありましたが、「大豆」もあったのではと考えられています。枝豆としての利用も、いつからか食べられていて、江戸期には夏に枝豆売りが道で小商いをしていたようです。
当時、枝についたまま売っていたので、「えだまめ」。
えだまめは、大豆の早どりで、若さやごと茹でて食用にします。
未成熟な大豆を食べる習慣は、アジア特有のものだったようで、英語でも「EDAMAME」。
えだまめは、収穫適期(しゅうかくてっき)が短く、収穫後はすぐに食味が落ちてしまうため、産地周辺で消費されたことから、地方品種が残っています。
現在は、コールドチェーンが確立して、F1品種主力の枝豆が量販店で売られます。
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えだまめ銘産地
おいしいものは、9月中旬すぎから出てくる晩生種に多い印象です。
山形 鶴岡産 だだちゃ豆
「だだちゃ」とは、庄内地方の方言で「おやじ」「お父さん」を意味するそうです。
早生甘露・甘露・早生白山・白山・晩生甘露・おうらの6品種を認定。
兵庫県丹波篠山 黒枝豆
10月初旬ごろから短期間流通する枝豆。大粒で深みのある味わい。「本黒」は入手しにくいです。現地に行くか、信頼できる通販利用が手っ取り早い。
埼玉県行田市、熊谷市 行田在来えだまめ
埼玉県農業試験場が昭和50年代に採種・保存したものを復活させた在来種。10月中旬ごろからでてきます。量販店でも入手可能。
新潟県新潟市西区 くろさき茶豆
えだまめ生産量トップの新潟県。昭和初期、山形鶴岡の茶豆種子が環境にあわせて定着したもの。「みかづき姫」「ぴかり茶豆」とともに商標登録されています。
青森県津軽地方 毛豆/青森毛豆
自家消費として田んぼの畔に植えられてきた黒目青大豆の在来種。名前のとおり、殻には毛がみっしり生えています。青森県畑作園芸試験場の改良種「あおもり豊丸」「あおもり福丸」もありますが、自家採種した在来種の食べ比べをしたいです。
大阪府八尾市 八尾えだまめ
京阪神のえだまめ大産地で、大消費地に近いことから高鮮度で流通可能。甘くてよい香りと高評価の産地。白毛青豆。
千葉県君津市小糸川流域 小糸在来
当該地でつくられ続ける在来種です。商標登録することで、「小糸在来愛好クラブ」の種苗管理と品質維持に取り組んでいます。
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えだまめの産地は水稲の転作として取り組みやすいのか、各地で様々な取り組みがすすんでいます。
ここ10年ほどは、枝豆栽培面積・収穫量の大きな変動はありません。
H28年政府確報データから表作成。
面白い点として、東海以西では、栽培面積が少ないです。
関東以北で特に好まれる食べものではないかと思われます。
大産地の道県は以下のとおりです。
奇妙なのは、新潟県で、栽培面積に対して、生産・出荷相当トン数が異常に少ないです。山形県・秋田県も同傾向のデータです。
自家消費で相当食べられているのではないかと推察。おもしろいですね。