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あすみ
「カンキツ興津46号(スイートスプリング×トロビタオレンジ)」×「はるみ」 の交配品種。
1月下旬~2月上旬に成熟する、中生品種です。
かんきつの、明日(あす)を担う存在になって欲しい、と名付けたそうです。
「〇〇み」と名がつく柑橘は複数あります。
「きよみ(清見)」「はるみ」「せとみ」「たまみ」「つののぞみ(津之望)」「なつみ(南津海)」。
清見が親品種になっているものが多く、「はるみ」「せとみ」「たまみ」「津之望」がそれにあたります。
「あすみ」は、「はるみ」が花粉親です。「清見」からみると、孫のような関係です。
まったく同じ交配親で「あすき」もあります。
【 品種登録情報 】
農水省に品種登録されている内容を抜粋し転載します。
作物区分 果樹
農林水産植物の種類 Citrus L. (和名:カンキツ属)
登録品種の名称 あすみ (よみ:アスミ )
登録年月日 2014/09/30
育成者権の存続期間 30年
品種登録者の名称及び住所 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 (305-8517 茨城県つくば市観音台三丁目1番地1)
・・・果実の形は扁球、果頂部の形は平坦、・・・果心の充実度は中、果心の大きさは小、果実の重さはやや重、果皮の色は橙、油胞の大きさは小、油胞の密度は中、油胞の凹凸は平、果面の粗滑は滑、果皮の厚さは極薄、果皮歩合は極小、剥皮の難易は中、じょうのう膜の硬さはやや軟、さじょうの形は中、さじょうの大きさは中、さじょう(果肉)の色は濃橙、果汁の多少は多、甘味は高、酸味は中、香気の多少は中、種子数は少、・・・出願品種「あすみ」は、対照品種「はるみ」と比較して、果頂部の形が平坦であること、果梗部の形が切平面であること、果心の充実度が中であること、果心の大きさが小であること、胚の数が単胚であること等で区別性が認められる。対照品種「せとか」と比較して、花粉の多少が中であること、胚の数が単胚であること等で区別性が認められる。
農研機構によれば「種なし果の割合は高くありませんが、種子数は1.5個と少ない品種」ということです。
見た目は、大きさもそれほど大きくはないので、つやつやした点以外は、温州ミカンに似ています。
2014年登録ですので、まだ市場に多くは出回っていません。
1月末~2月上旬に成熟する中生種です。
かいよう病に弱いとのことで、露地よりも施設栽培に向いているそうです。
【 実際に食べてみた 】
外観は、ホント温州ミカンに似ています。張りがあってツヤツヤしています。
浮き皮はありません。
皮むきは、しやすいとは言えません。
ブチブチと千切れて、気持ちよく剥けるわけではありませんが、根気よくむいて楽しみましょう。
果汁は多いとありましたが、断面からジュースがあふれる感じでは無いです。
みっちりした筋肉質の果肉で、断面からもしっかりした粒々感がわかります。
じょうのう膜は薄く、種さえ気にしなければ薄皮ごと食べられます。
甘さはかなり感じられ、酸味もしっかりしています。
香りも強く、平凡な外観に似合わない、強い個性を持った柑橘です。
かなり美味しい柑橘だなと感じました。
筋肉質的な旨い柑橘。
皮が剥きにくいですが、じっくり楽しみながらやりたいです。
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