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マイヤーレモン メイヤーレモン たみまるレモン
Meyer Lemon
科:ミカン科 Rutaceae
属:ミカン属 Citrus
種:マイヤーレモン C. meyerii
中国で、レモンとオレンジの交雑したものとされます。
なるほど、オレンジがかった色合いの、レモン型柑橘。
秋ごろはグリーン色、のち黄色くなり、熟すごとにオレンジ色に変わります。
皮もつるつるしています。
国内では、三重、和歌山、静岡、兵庫伊丹で栽培されているようですが、量的には少なく希少。
「たみまるレモン」は伊丹東野産の呼称。日本に持ち込んだ高碕 達之助氏と関係があります。後述。
苗木は通販などで入手できます。
【 この柑橘の由来 】
発見者マイヤーの名前がつけられた柑橘です。
フランク・ニコラス・マイヤー(オランダ)は、アメリカ農務省のプラントハンター。
プラントハンターとは、食用や薬用、香料や観賞植物など、有益な植物を収集する職業です。
1905年から1908年にかけ、中国を旅した際に見つけたようです。
日本に導入したのは、大阪出身の実業家で政治家 高碕 達之助氏です。
飲料容器最大手の東洋製罐の創業者で、満洲重工業開発株式会社副総裁。のち電源開発初代総裁、初代経済企画庁長官。
アメリカから持ち帰った苗木は、最初、兵庫県川西市の東洋製罐専修学校に植えられたようです。
東洋製罐専修学校は、製罐技術者の技術向上を目的にした学校。
のちに、兵庫県伊丹市の苗木農家久保弥三雄さんが穂木を譲り受けて、広めます。
高碕氏の生家にも、マイヤーレモンは植えられているそうです。
【 じっさいに食べてみた 】
見た目はレモンの太ったような形で、黄色ではなく、橙色をしています。
さぞかし酸っぱいのかなと思いながら、食べてみます。
酸味は確かにあるのですが、丸みのあるもので、まろやか。
甘味もあります。
レモンよりも重厚で複雑な味をしています。
皮むきをしてみようと試みましたが、しっかりしていて、剥くのは難しいです。
レモン絞り器で果汁を絞ったり、輪切りにして食べるのが良さそうに思いました。
くし切りにして、かぶりついても良さそうです。
外見はレモンのようで、レモンとは違う味わいは、独特の個性。
皮からは特有の香りも楽しめます。
サワーやシロップ漬け、ジャムにしたり、焼き菓子など、色々楽しめそうです。
この柑橘は、輸入もされているようです。
輸入はニュージーランド中心のようです。
米国産は、一時ウイルス蔓延で伐採された過去があります。現在は改良種が出回っているようです。
せっかくなので、国内産を皮ごと楽しみたいところです。