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勝山水菜 福井県
カテゴリ:やさい
ファイル名:20220411.jpg
勝山水菜 かつやまみずな
積雪の多い福井県勝山市に、春をしらせる野菜。勝山市で江戸時代から栽培されている伝統野菜。
【 由来 】
名前に「水菜」とありますが、アブラナ科アブラナ属ナバナの仲間で、「みずみずしい」ことから、「みずな」とよばれるようになったようです。
4種類の系統があるとされます。外観も異なります。
「北市水菜」「郡(こおり)水菜」「さんまい水菜」「平泉寺水菜」と、地区ごとに色々な系統が継承されています。「北市水菜」がオリジナルのようです。江戸末期から昭和の初め頃に、勝山市北市の加藤久兵衛氏が導入されたとされます。
商品に、地区名を記載した紙が添付されていることが多いです。
「北市水菜」は藁(わら)で束ねてあります。出荷量も、50t前後あるようです。
「郡水菜」は大正時代に「さんまい水菜」の種が元になっているようです。茎が白くて太い特徴があります。「さんまい水菜」を生産する人はすでに1名にまで減っていますので幻の存在になっています。
「平泉寺水菜」は昭和になって確認されています。葉に切れ目のある特徴をもち、数戸が自家消費や、一部を出荷しているそうです。
【 栽培形態 】
冬期間1m近い積雪がありますが、トンネル栽培で保温し、トンネルに積もった雪を川の水を使って溶かすことで、雪の中でも収穫を可能にしています。
地域によっては露地栽培主体の地域もあります。
稲作の後、9月播種、2~4月ごろ収穫。晩生は露地主体の「平泉寺」。
地域の道の駅や地元系スーパーでも入手することができます。
【 食べ方 】
一般的ななばな類と同じような食べ方です。
漬物、和え物、おひたし、炒め物、煮物、鍋、ほか。
すっきりとした苦味と、雪の下で蓄えた甘味が感じられます。
葉柄が太いですが、加熱すると柔らかくなります。
一般的ななばな、おり菜同様、おひたし、煮びたし、煮物、ナムル、漬物など、多様な用途があります。香りや苦味もありますが、味わいの一部でもあります。
【 その他 】
種はニチノウ、アサヒ農園で入手できます。
ルーツについては、わかりませんので、各社にお問合せください。
地区では、すべて自家採種で系統を維持しています。
アブラナ科は交雑しやすく、年々変異していっている可能性が高いです。
GI(地理的表示)登録にはありません。
複数の種類があること、産品の特性を保持するための品質管理を徹底しにくい事など、登録しづらい要件があるのでしょう。}
4種の一般呼称ですので、商標登録もないようです。
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