プリンスメロン

「ほかに無い物をつくりたい」というコンセプトで、坂田種苗（現　サカタのタネ）が育成した品種。

従来あったメロンといえば、マクワウリのほかは、超高価なアールスメロンくらい。

マクワウリ（ニューメロン）に赤肉西洋メロン（シャランテ）を掛け合わせてできたもの。
ノーネットのつるりとした外観。
「シャランテ」は、世界で今も作られる「カンタロープメロン（Cantaloupe）」の一種。「カンタロープ」はコストコでも時折売っていますので食べてみてください。

1962年生まれで、既に60年以上経過しています。
手ごろな値段で流通したこと、栽培しやすく、マクワウリとは比較にならない甘味と香りの良さを持っていたことから、爆発的なヒットとなり、メロンの大衆化を牽引しました。

名前の由来は、横浜市場の果実業界関係者の集まり「プリンス会」というのが存在していました。そこで試食会をやって好評だったのが縁で、「プリンスメロン」と名付けたそうです。
youtube　TheCowtelevision「【サカタのタネ(2)】｢プリンス｣メロン誕生秘話 No.1の品種開発」坂田宏社長ご出演。
https://www.youtube.com/watch?v=i2rnto_UDhw
皇太子ご成婚とは無関係のようです。

発表から60年を過ぎた「プリンスメロン」。
幼いころ食べた「美味しかったあの味」を楽しみたいと、今も意外なほど人気のある品種になっています。

なお、現在は、耐病性のある、サカタのタネ「プリンスPF」など、改良種に切り替わっています。