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はるか
とても鮮やかなレモン色の柑橘。
酸っぱそうに見えますが、さわやかな甘味を楽しめます。
【 品種登録情報 】
この柑橘は、農水省に品種登録されています。抜粋し転載。
農水品種登録DB 抜粋中略
作物区分 果樹
農林水産植物の種類 Citrus L.(和名:カンキツ属)
登録品種の名称 はるか(よみ:ハルカ )
登録年月日 1996/10/15
育成者権の存続期間 18年
育成者権の消滅日 2014/10/16 ※期間満了
品種登録者の名称及び住所 石井徳雄 (819-1641 福岡県糸島郡二丈町)
この品種は,「日向夏」の自然交雑実生から育成されたものであり,果実の形が扁球,果実の重さがやや重,果皮色が黄色で,育成地(福岡県糸島郡二丈町)において2月上旬に収穫できる品種である。---果頂部の凹環の有無は有,果梗部の形は球面,果梗部放射条溝の多少は少,果心の充実度はやや粗,大きさは極小,果実の重さはやや重(200g程度)である。果皮の色は黄,油胞の大きさは中,密度はやや密,果面の粗滑はやや粗,果皮の厚さは厚,果皮歩合は大,剥皮の難易は中である。じょうのう膜の硬さはやや硬,さじょう(果肉)の色は黄白,果汁の多少は中,甘味はやや高(糖度12度程度),酸味は低,香気の多少は少である。種子数は多,胚の色は淡緑,胚の数は多胚である。成熟期はやや早,育成地においては2月上旬である。---「日向夏」と比較して,果頂部の凹環の有無が有であること,胚の数が多胚であること,成熟期が早いこと等で,「三宝柑」と比較して,果梗部の形が球面であること,甘味が高いこと,成熟期が早いこと等で区別性が認められる。
石井徳雄さんの庭に生えていた苗木を、大事に育ててみたところ、交雑した新しい品種だと判ったそうです。
当初は、「円香(まどか)」の名で登録しようと思っていたようですが、類似した「紅まどか」の名前が先に登録されたので、変えたそうです。
石井さん ご本人のコメントが、あちこちに残っています。
ご参考にどうぞ。
もっと福岡 よかもん市場
https://fukuoka-yokamon.com/event/itoshima_haruka
九州探検隊 ひと/もの/こと/
https://www.daimaru-fukuoka.jp/kyushutankentai/activity/detail/?cd=000079
福岡県糸島郡(現 糸島市)は、海に面していて、古くは大陸交易の玄関口。温暖な気候で、畑作、畜産だけでなく、柑橘栽培も盛んな地域です。
糸島は、元々のんびりした場所だったようですが、博多からのアクセスが良いこともあって、発展を続けています。
国内の直売所売上No1店舗「伊都菜彩」もあります。
海の恵みも含め、地元だけで全てが揃ってしまうという、絶好の店舗立地です。
「はるか」は現在では、DNAから、「日向」と「甘夏柑」の自然交配と判断されています。
【 栽培状況 】
農水省が提供している、特産果樹生産動向調査 H13-R2年をグラフにしてみます。
出荷トン数です。
令和2年の大産地は、愛媛765t 広島638t 長崎143tとなっています。
安定して増加後、現在は横ばい といった動向です。
【 この柑橘の特徴 】
外観上の特徴として、おしりの部分が、ポコッと盛り上がっていて、なんだか可愛いです。
凹環(おうかん)と呼んでいるそうです。
全てに出るわけではありませんが、有無で味に変わりはありません。
見た目が、グレープフルーツ風だからでしょうか、酸っぱく見えるという意見が多いですが、酸味はおとなしくて、甘さがしっかり感じられる、香りのいい柑橘です。
「スルガエレガント」のような、洗練された美味しさを感じます。
種はけっこうあります。
皮が厚いので、ナイフでくし切りすると食べやすいです。
スプーンですくって食べてもいいですね。
甘さもしっかり感じられて、かといって嫌みがなく、良質さを感じます。
皮は、煮込んでマーマレードにしてみてください。
2月中旬くらいからお目見えして、3月には終了します。
案外出回る期間は短いです。
余談ですが、りんごにも「はるか」があります。
晩生の黄りんごで、とても美味しいですよ。
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