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にじゅうまる ひとつまる 佐賀果試35号
登録品種名は「佐賀果試35号」です。
「にじゅうまる」は一定基準を満たした選別品のブランド名です。
直径90ミリの大玉。糖度12度以上。
見た目や香り、甘さと果汁たっぷりの触感、すべてが「二重まる」ということのようです。
選別から漏れた物の呼称が、転々とした経緯があります。
最初は、「ひとつまる」としていましたが、2年目は「佐賀果試35号」、現在は「ひぜんユース」と呼ぶことになっています。「肥前国、荒削りの輝く原石」の意味を込めたとのこと。
佐賀県 産業労働部流通・貿易課企画担当課によると、JAや市場関係者に話を聞いて決めたとのこと(佐賀新聞)。
交配の組み合わせは、「西之香」×「太田ポンカン」とされています。
「西之香」は、清見を母にもつタンゴール。
「太田ポンカン」は、静岡県清水市で見つかった、ポンカンの枝変わりです。
ムチムチとした断面の形状は、太田ポンカンによく似ていますが、大玉なところは、交配の妙というところでしょうか。
【 品種登録情報 】
農水省に品種登録されています。抜粋し転載します。
作物区分 果樹
農林水産植物の種類 Citrus L. (和名:カンキツ属)
登録品種の名称 佐賀果試35号 (よみ:サガカシ35ゴウ )
登録年月日 2017/08/21
育成者権の存続期間 30年
品種登録者の名称及び住所 佐賀県 (840-8570 佐賀県佐賀市城内一丁目1番59号)
果実の形は扁球、果頂部の形は平坦、果頂部放射条溝の有無は無、果頂部の凹環の有無は無、果梗部の形はやや凹、果梗部放射条溝の多少は多、果心の充実度は粗、果心の大きさは極小、果実の重さはかなり重、果皮の色は橙、油胞の大きさは大小混合、油胞の密度は中、油胞の凹凸は平、果面の粗滑は滑、果皮の厚さは薄、果皮歩合は極小、剥皮の難易はやや易、じょうのう膜の硬さは軟、さじょうの形は中、さじょうの大きさは中、さじょう(果肉)の色は濃橙、果汁の多少は多、甘味は高、酸味は低、香気の多少は中、種子数は無、発芽期は中、開花期は中、成熟期は早、隔年結果性は中、浮皮果の発生は無、裂果の発生は中である。出願品種「佐賀果試35号」は、対照品種「はるみ」と比較して、葉身の大きさが大であること、種子数が無であること等で区別性が認められる。対照品種「不知火」と比較して、枝梢のとげの多少が無であること、葉身の大きさが大であること、果梗部の形がやや凹であること、果皮の厚さが薄であること、さじょう(果肉)の色が濃橙であること等で区別性が認められる。
種なしの柑橘。
はちきれそうな実が、外観からもよく観察できますが、太田ポンカンも、同じようなカクカクした断面を持っています。
平成29年登録で、比較的新しい品種。育成に20年かかったとされる、満を持して生まれた期待の星です。
つやつやした外観の、中晩生種。ずっしりして、重みのある、充実果肉です。
【 商標登録情報 】
「にじゅうまる」は商標登録されています。
登録6416425 / 登録6583065
先願権発生日:令和3(2021)年 1月 28日
商標(検索用):にじゅうまる
権利者 氏名又は名称:佐賀県
住所又は居所:佐賀県佐賀市
役務範囲は、果物のほか、加工食品全般に広く登録されています。のちに菓子類が追加されています。
「ひぜんユース」も商標登録されています。
商願2023-13286 同じく佐賀県が権利者。
【 実際に食べてみる 】
二重の丸=とても良いという意味に取ることができますが、実際には、断面にも特徴があります。
にじゅうまる の断面。

2つの層があるかのようで、他の柑橘には無い特徴です。
また、はちきれそうな実のふくらみが、皮の外観からも観察できます。
内側の中心部に近いところは、やや粗い組織で、色も薄い橙色でプチプチした感じです。
外側の、皮に近い所は、密な果肉で、多汁な印象。
たしかに、1個の果肉に、こんな二重構造があるものは、見たことがないです。
なるほど、二重の丸という名前をつけたくなるのも判ります。
いっぽうの、「ひとつまる」改め「ひぜんユース」。

やや空洞の感じられる断面で、色合いも違って見えます。
ムチムチとした、はちきれそうな外観ですが、薄い皮も、むきやすくて難しさはありません。
さのうの粒ひとつひとつも、とても大きいです。
皮からもわかるムチムチ感は、果実の組織が大きいからでしょう。
食べると、印象が変わります。
種がなく、じょうのう膜ごと食べられる、案外カジュアルな柑橘です。
たっぷりムチムチした甘いミカンを、ほおばる感じといって良いでしょうか。
ジューシーさもたっぷり感じられます。
香りは、あまり感じられません。
オレンジよりも、「みかん」に近い味わいで、馴染み深い味わいなので、すぐに気に入ると思います。
馴染みのある「みかん味」なので、食べた感じとは裏腹に、価格は、結構高めに感じます。
いわゆる高級柑橘といって良い価格帯に属します。
味わいがカジュアルなので、認知が広まって、普段買いの価格になってくれれば、爆発的な人気が出るのかも知れないなと思いました。






