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華かがり
農水品種登録DB抜粋
作物区分 野菜
農林水産植物の種類 Fragaria L.(和名:イチゴ属)
登録品種の名称 華かがり(よみ:ハナカガリ )
登録年月日 2017/10/24
育成者権の存続期間 25年
品種登録者の名称及び住所 岐阜県 (500-8570 岐阜県岐阜市薮田南2丁目1番1号)
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イチゴ新品種‘華かがり’ / 岐阜県農業技術センター研究報告 / 発行年月 2018年3月
https://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/2030922295.pdf
から本文引用
要約:「華かがり J は,岐阜県農業技術センターにおいて, 2007年に「美濃娘」に当センター育成の中間母本「 9-2-3」を交配して得た実生苗から選抜された. 2015年に農林水産省に品種登録出願,公表され, 2017年 10月 24日付けで種苗法に基づき登録番号第 26286号として品種登録された.---果実の収穫期は育成地では 12月上旬であり,「美濃娘」よりやや早い.平均果重は 20.5gで果実は大きく,極大果の発生も多い.乱形果,奇形果等の発生が少なく秀品率が高い.果肉の硬度は硬く,「美濃娘」とほぼ同等である.果皮色は赤,果実の光沢は強,果肉色は白である.果実内の空洞は無い.糖度,酸度ともに「美濃娘 」 よりやや低い.果肉は轍密で空洞がないことから,食感が良い.---当センターでは,①花芽分化が安定し,連続出蕾性に優れる,②作業を省力化でき,栽培コストを低減できる,③高品質で多収且つ,収穫期が「濃姫」,「美濃娘」と同等の 3点を育種目標に品種育成に取り組み,このたび早生のイチゴ新品種「華かがり」を育成したので,その育成経過と特性を報告する.
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岐阜にはオリジナル品種「美濃姫」が栽培面積の約4割に達し、代表的ないちご品種に成長しています。ただ、気候変動の影響か、連続出蕾性や花芽分化が不安定になって,出荷量の極端な変動や、奇形果など品質の低下が表れるようになったそうです。分げつも多い品種で、芽かき作業は農家にとっても負担。
これらを改善する目的であったことがわかります。
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岐阜県のオリジナルいちごには「濃姫」「美濃姫」があります。
華かがりは、岐阜県オリジナル品種で、すべて岐阜県産。多収であることもあって、ほどなく「華かがり」への切り替えが進みそうです。
写真は、「猫型」美濃姫 です。
猫型でかわいいのですが、農家さんにとっては、奇形は悩みの種。
パックの他の個体も、奇形が多かったものです。
これはこれで、見つけると嬉しいものです。
農家さんにとっては、「まいったな」という感じなんでしょうね。
「華かがり」が課題解決に結びつけばいいですね。
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食べた印象
大粒でたっぷりした実です。
近年でてくる品種は、どれも外皮?がかたくて丈夫な印象がありますが、この品種もけっこう硬いです。といっても食感を邪魔するほどではありません。
甘みと酸味はちょうどいい印象で、やや酸味が勝っていました。香りは弱いですが感じられました。空洞果ではなく、みっちり詰まっていて果汁感もじゅうぶんありました。
形がそろって綺麗なので、生ケーキのトッピングには申し分ないです。
いちごの感想はむつかしいですね。個体差もあります。
食べた感じを言葉になおすのは、難しい。わたなべ まこ さんの、「いちご断面図鑑」みたいな切り口のほうが、面白くて、着眼点が素晴らしいです。
202202改