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ささげ豆 十六ささげ 3尺ささげ 大角豆 十八ささげ
cowpea
科:マメ科 Fabaceae
属:ササゲ属 Vigna
種:ササゲ V. unguiculata
各地で名前が様々です。
成熟した豆は、角ばって見えることから、「大角豆」の字をあてたようです。
「Cowpea」とあるとおり、アメリカでは 牛の飼料植物として利用されたようです。
【 来歴 】
ササゲの原産地は、熱帯アフリカ。
原産地のものには、つる性とわい性がありますが、十六ささげは、つる性です。
9世紀ごろには日本に入ってきたとされます。
江戸時代の「農業全書」には「豇豆(ささげまめ)」として多くの品種や栽培法の記述が残っているそうで、古くから庶民の味だったのでしょうね。
昭和30年頃までは盛んに栽培されていたようです。
現在でも、日本各地で自家消費として広く残っています。
お盆の季節に、仏前への御供えをする習慣があります。
広範囲で定着している習わしです。
ご先祖様が戻って依り憑く(よりつく)、「依代(よりしろ)」と考えられているようです。
豆色が、白・緑・赤・黒があり、莢の長さも長短さまざま存在し、すでに江戸期には分化がすすんでいます。
各地で変異した在来種が残っていて、各地で呼ばれ方も違いが見られます。
「十六ささげ」は、あいちの伝統野菜、飛騨・美濃伝統野菜。
中京では大正時代頃からさかんに作られるようになったようです。
【 あずき(小豆)と、ささげの違い 】
どちらも、マメ科で、ササゲ属の植物からとれる豆です。
種類は別に分類されています。
あずき 種:アズキ V. angularis
ささげ 種:ササゲ V. unguiculata
近縁の豆なので、乾燥豆は、似たような使われ方です。
「あずき」は、餡や菓子、赤飯といった利用法が多いです。
ささげ豆の乾燥豆は、あんこ としての利用が主です。
皮が破れにくく形が残って粒感があるので、赤飯や、とびつき団子でも利用されます。
関東では、「あずき」は煮たときに皮が破れやすいため、「腹切れ」→「切腹」という連想から武家社会で嫌われました。煮ても皮が破れない、ささげの方を赤飯に用いるようになったとか。
【 若どり の、ささげ豆 】
さやごと食べる、さや豆としての利用について。
収穫が遅れると、堅くなるので注意してください。
茹でる時、片方を揃えて輪ゴムなどで束ねておくと、作業が手早くなります。
長さがあるので、フライパンが茹でやすいです。
ひとつまみの塩で、沸騰させて2~3分。
粗熱がとれたら、束のまま食べる大きさに切ります。
食感が独特で、「キュッキュッ」とした歯触り。
ごま和え、酢味噌和え、サラダ、煮物などが多い利用です。
塩ゆででマヨネーズとか、シンプルな味わいかたが好きです。
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