筑水　ちくすい

極早生にあたる、和梨。
外観にデコボコが出やすいのが珠に傷。
香りよく、良食味。

【　品種登録情報　】

農水省に品種登録されています。抜粋し転載。

作物区分 果樹
農林水産植物の種類 Pyrus pyrifolia (Burm. f.) Nakai var. culta (Mak.) Nakai　（和名：ニホンナシ変種）
登録品種の名称 筑水　（よみ：ﾁｸｽｲ ）
登録年月日 1989/09/19
育成者権の存続期間 18年
育成者権の消滅日 2007/09/20 ※期間満了
品種登録者の名称及び住所
独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構 （ 茨城県つくば市観音台　　）
この品種は、「豊水」と「八幸」の交雑実生であり、関東地方中部では８月上旬に成熱する赤なしである。・・・果実の形は扁円、ていあの深さは中、ていあの広さはやや狭、果実の大きさは中（２５０－３００ｇ）で、「新水」より大きく、「幸水」より小さい。・・・果肉の色は白、硬いさは軟、粗密は密である。甘味はやや多、果汁の多少は多である。成熱期は早で育成地（茨城県つくば市）においては８月上旬から中旬で、「幸水」より早い。・・・「幸水」と比較して、どん葉の色が緑であること、成熱期が早いこと等で、「新水」と比較して、どん葉の色が緑であること、果点の密度が粗いこと等で、「豊水」と比較してどん葉の色が緑であること、果実が小さいこと、成熱期が早いこと等で、「八幸」と比較して、果実が小さいこと、果点の密度が密であること等で、「長寿」と比較して、どん葉の色が緑であること、ていあが狭いこと等で区別性が認められる。

どん葉＝「嫩葉」、若葉のことです。
名前の「筑」は、育成地ちかくの、筑波山からとったそうです。

【　じっさいに食べてみた　】

２度8月に滋賀県産のものを入手しています。
デコボコで、縦筋が強くでるものも多いようです。
外観を重視する一般市場では、秀品率が下がる原因になってしまいます。

けっこう柔らかで、みっちりと詰まった密な果肉。
香りがいい梨。
桃に似ているように感じました。
とても個性的。

甘さはしっかり感じられます。
酸味は感じられませんでした。
シャリ感や石細胞は感じられます。

梨を食べているはずなのですが、なんか違う果物みたいで、不思議な食体験でした。
食べると美味しいのですが、ヒトと同じで、まずは外観で躓いていて残念。

統計上も栽培は少なく、「その他」に入る希少種です。