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八里梨 やさとなし
カテゴリ:くだもの
幸水より10日ほど早く市場に出せる、早生の青梨。
お盆時期に登場するので、贈答の需要に合います。
ファイル名:yasatonasi20210817.jpg
八里 やさとなし 八里梨
1990年に登録された、極早生の青梨。
【 品種登録情報 】
この品種は農水省に品種登録されています。抜粋し転載。
作物区分 果樹
農林水産植物の種類 Pyrus pyrifolia (Burm. f.) Nakai var. culta (Mak.) Nakai (和名:ニホンナシ変種)
登録品種の名称 八里 (よみ:ヤサト )
登録年月日 1990/12/05
育成者権の存続期間 18年
育成者権の消滅日 2008/12/06 ※期間満了
品種登録者の名称及び住所
独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構 ( 茨城県つくば市観音台三丁目1番地1)
この品種は、「八幸」と「75-23(二十世紀×リ-14)」の交雑実生であり、果形が円楕円で甘味が多く、育成地(茨城県つくば市)において8月中下旬に成熟する青なしである。・・・果実の形は円楕円、梗あの深さは浅、広さは狭、ていあの深さ及び広さは中、有てい果の有無は無、果実の大きさは中(300g程度)、果皮の色は黄緑、果面のさびの発生は少、果点の大きさは小、密度は中である。・・・果肉の色は白、硬さは軟、粗密は密、甘味は高(12度程度)、酸味は中、香気は極少、果汁の多少は多である。成熟期は早で、育成地において8月中下旬であり、「幸水」より10日程度早い。・・・「八幸」と比較して、有てい果がないこと、果実の大きさが小さいこと、果肉の色が白いこと、甘味が高いこと等で、「八雲」と比較して、成葉の形が卵であること、果肉の色が白いこと、甘味が高いこと、裂果がないこと等で、「幸水」と比較して、短果枝の着生が多いこと、梗あの広さが狭いこと、果皮の色が黄緑であること、成熟期が早いこと等で、「筑水」と比較して、節間長が長いこと、果実の形が円楕円であること、果皮の色が黄緑であること等で区別性が認められる。
「八幸」は、両親の名前の一部をそのまま取っています。
「り-14」は、「菊水」×「八雲」の交配品種です。
幸水よりも早く市場に出せる市場性の高さと、梨栽培地域の全域に対応することから、今後広まることが期待されます。
育成論文がでています。
果樹試験場報告 「ニホンナシ新品種‘八里'」
https://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/2010460969.pdf
経営に貢献できる、早生の青梨として育成されました。
1972年の交配。平塚から、現つくば市に移植され1982年一次選抜。1989年に公表、1990年登録されました。
見たときの印象どおり、果形が少々いびつになりやすいようで、玉ぞろいは良くありません。
【 食べてみた印象 】
皮からは、リンゴに似た香りが感じられました。
肉質は、緻密で やわらかな印象。
多汁で、みずみずしい果肉。
酸味があるとの評もありましたが、あまり感じられないなという印象です。
甘さは、じゅうぶん甘い。
けっこう甘味を強く感じられます。
シャリ感は少なく、ザクザク・しゃぶしゃぶ した感じです。
やわらかで、食べやすく、とても甘い印象の梨でした。
日持ちの点では注意が必要かもしれません。
まだ暑さの残る時期に登場する梨です。
みずみずしさを楽しむのに、すこし冷やしてから食べたいです。
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