焼き芋 食べ比べ!Ⅱ 紅きらら ハロウインスウィート すずほっくり べにはるか
さつまいもの中でも、ちょっとかわった品種の
焼き芋を実際に焼いてみようということで、
第2回目になります。
まだ食べたことない!という人にも
けっこう参考になると思います。
今回のベンチマーク比較は、
すっかりメジャーになった、「べにはるか」です。
ねっとり激甘系の、お芋。
おなじみの味ですが、今回の個体は、ややホックリ。
さつまいもは、熟成期間を経て甘くなるので、
本来のパフォーマンスを出せていないこともあります。
12月初旬なら、いい熟成を経ているだろうということで、
個体差はあるでしょうが、それぞれの個性が出ているのではないか、
と思います。
前回の3種に加えて、今回は、
④にんじん芋の一種 白い皮に赤肉
「紅きらら」 石川県 山下さん
⑤こちらもオレンジ肉のかぼちゃ似の果肉
「ハロウィンスウィート」 鳥取県 野口さん
⑥ピカピカの新登録 注目品種です
「すずほっくり」 鳥取県 福田さん
の3種に加えて、ベニハルカを用意。
さて、
まずは、基礎知識から。
④紅きらら
来歴不明ですが、白い皮にオレンジの果肉。
焼くと、果肉の色がさらに鮮やかになります。
にんじん芋の仲間と考えましょう。
⑤ハロウィンスウィート
ハロウィンスウィートは、ハロウィンの時期に出てくる
三好アグリテックの開発。「高系14号」の変異とされますが、
詳しい事はわかりません。
金時系のお芋とは全く性質が違いますね。
品種登録名は「スウィート」で、「スィート」じゃないです。
細かいですが。
⑥すずほっくり
「ほっくり」と、食べた感じがそのまま名前に入っています。
鈴なりに出来る小型芋。なので。「すずなりの ほっくり芋」です。
品種登録は、2019/11/2と、ごく最近出てきた品種。
これは楽しみです。
比較に、「べにはるか」を追加しました。
ちくわも、すずほっくりは、初めて食べますよ。
ハロウィンスウィートは、前は蒸芋にしたので、印象が違うんじゃないかな。
面白くなりそうですね。
使うのは、愛用の?焼き芋鍋。
三鈴陶器 「いも太郎」再登場です。
三重県四日市の萬古焼。4年ほど使い続けています。
ストーブを焚いて、いも太郎くんと、待つこと1時間35分。
良い香りが充満してきました。
「紅きらら」は太っちょなので、時間がかかりますが、
にんじん芋は全般に火の通りが早いようです。
では、さっそく 食べてみます。
実は、すでにおなかいっぱい(笑)
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まずは、にんじん芋「紅きらら」。
キラキラネームですね。
品種登録も、商標登録もされていません。
詳細不明。
じんじん芋は、干芋や菓子、焼酎など
加工品向けの需要も大きいです。
焼いている時から、蜜がダラリ・・・。
かなり柔らかくなっていますが、
エイヤッと割ってみると、こんな感じ。
とても濃いオレン色ですね。
ハロウインスウィートよりもねっとり。
前回食べた、「にんじん芋」と同じような印象。
スジもなく、とてもやわらか。
若干のカロチノイド臭(にんじん臭さ)がしなくもないですが、
ほとんど判らないくらいで、わずかです。フルーツのものとは違います。
甘さは、案外おとなしくて、品のある飽きのこない感じ。
以前も食べたのですが、熟成がすこし進んだみたいです。
ハロウィンスウィート。
ハロゥインの時期になると、ド派手なパッケージで
店頭に並んだりします。
品種登録年月日2015/02/04ですので、新しい品種といえますね。
細身なこともありますが、焼き上がりが早いです。
さてと・・・
やはり果肉はオレンジ色に近い鮮やかなもの。
にんじん臭はなくて、柑橘のような弱い香りがあります。
イヤミのない香りなので、いいですね。
果肉は、水分がたっぷり含んだ感じで、蜜っぽくて
とてもしっとりしています。
スジ感は全くなくて、頭から尻尾までねっとり。
甘さも、「べにはるか」とおなじくらいの甘さ。
赤肉なので、カボチャを連想するのも頷けます。
なぜか、いまひとつ広まらないこの品種。
勝手な想像ですが、
①ハロウィンが過ぎると、存在が希薄
②カボチャ味だと思われている
という事なのではないかと。
しっとり系がお好きな方には、良好なパフォーマンスの、
良い品種ですよ。
期待の新星!2019年登録。
すずほっくり です。
つくば市 農研機構の開発。
生産量がまだ少ないのか、なかなか売ってないんですよね。
焼き芋にはちょうどいいサイズで、
型も揃っています。
焼き芋商品化にもってこいの品種です。
新品種・・・ワクワク。
最も長く時間をかけたのですが、
ほかの芋にくらべ、ずいぶんしっかりして硬く
ピンと張りがあります。
まだ「生なんじゃないか?」と思ったのですが・・・
パックリ割ってみる。
おおお、期待どおりのホクホク。
水分というものを含んでいないのでは?という位の
ホックホク💛
ベニアズマよりも、細身で粉質です。
皮もうすくて、剥きやすく無駄がないです。
ホクホク栗味で、とても美味しいのですが、
両端が、すこし筋っぽいこと、
何か栗とは異質な別の匂いが両端では感じられることが
ちょっと残念なところです。
実の真ん中は、まさにホックホクなので、申し分なし。
つめたい牛乳を用意しておきました!
のどが渇く感じが、なぜか快感・・・。
さて、ずいぶんお芋を食べてみましたが、
そろそろ、「総括」というものをしてみようかと。
残念ながらそれぞれに順番をつけることは出来ません。
ランキングといわれても、それぞれの味わいは、
ちゃんとした「個性」なので、難しい~。
個人的には、やはりベニアズマは凄いなと思いました。
好まれる理由がちゃんとあるんですよね。
甘さ、香り、食感、色などいくつも比較すべきポイントはあるのですが、
甘さと、ホクホク・しっとり度をもとに、
サツマイモのお芋マップというものを作ってみました。
こんな感じ。
微妙な位置関係もありますが、
そこは、その時の印象というものでして・・・。
参考程度にはなるかと思います。
なにより、実際に食べてみるのが 一番!!
あと、甘くないさつまいも というものも存在します。
ムラサキイモに多いでしょうか。
何を言いたいのかといいますと、
「甘けりゃ いいってもんじゃ ない!!」
ということなんです。
甘さ最優先みたいな傾向が感じられて、あまり好ましくないなと。
商品が生まれた理由がすべて存在して、ニーズがあるのです。
人によって、求めるものも違うわけですから、
他人の意見ばかり聞いていないで、自分で考えてほしい所です。
イヤですよね、同調圧力みたいなの。ムラ社会そのものじゃないですか。
変なものかもしれないけど、私は
これが、好き!
と、大声で言ってほしいなと。そう思いました。
食べすぎで、ちくわのような、寸胴体形になりそうです。
あ、大差ないか。
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