お米の未来って、どうなの2021 お米一生食べるといくら?
ちくわです。
ちくわの家は、稲作農家でした。
「でした」というのは、
現在やっていないからです。
理由は、給水設備の故障です。
お水がないと、田んぼはできません。
田んぼといえば、
思い出はたくさんありますが、
あまりハッピーな記憶は
ありませんねぇ。
土砂くずれも2回経験して
ずいぶんお金を使いました。
遅くまで「籾摺り」したり
重たいお米を運んだり・・・。
苦労したけど、「ごはん大好き」には かわりありません。
もちろん、ごはん以外も好きですが(笑)。
「ごはんの消費が減っている!けしからん」という
お考えもありますが、
大多数は、ちくわ同様、
「ごはん 好き!ごはん以外も好き(笑)」
というのが本当のところではないでしょうか。
日本農業新聞をパラパラと見ておりましたら
2021/07/08付1面に、驚くような記事。
タイトルは
「米食『一日一回以下』4割」
つまり、
「ごはんを食べる「回数」を、一日1回以下にしている」
という人が4割いる、という内容。
ホントですか!と、ちょっと驚いた。
ちくわは、
毎日朝は「ごはん」。
お昼もたいてい「ごはん」。
夜もたいてい「ごはん」。
ちょっと出かけると、お昼は麺類などになったりしますが。
もうひとつ、重要な記事。
「中高年層ほど、ごはん回数が少ない」
紙面のグラフを見ると、一日3~2回ごはん という世代は
30台がもっとも高く約7割。
60台は6割を切っています。
もうすこし読んでいくと、
「パンや麺類を食べるのが習慣」
という人は、
60台以上で24%。
20台以下10%、30台12%ですから、
これって、私たちが頭で考えていた想像と、
かなり違う内容です。
日本農業新聞2021年6月の独自調査で
ネット上1139人からの回答だそうです。
日本農業新聞では、時々お米ってこうやると 便利でおいしい!
という記事が出てきて面白いのですが、
一般消費者向け媒体ではないので話題になりにくいのかもしれません。
お米って、余っていると 報道されますね。
実際の主食米の需給がわかるグラフです
公益社団法人 米穀安定供給確保支援機構調べ
赤い実線が、需要。たしかに、年々需要は減っています。
平成15年に比べ、R2年では、約17%減ったことになります。
青い点線は、主食米の収穫量です。
近年は、需給差はそんなに大きくないように見えます。
需給バランスが狂えば、価格にも影響を与えますが、
主な問題は、「消費は減り続けている」という点に変わりありません。
人口はその間0.4%ほどしか減っていませんので、
こりゃ、お米を食べなくなっている、という点は
明確な事実です。
お米を食べないってことは、別の食事に切り替わっている・・・
と考えるのが普通ですので、
さっそく集計してみますね。
パンと麺類。トン数での集計ですが、
たいだいの傾向はつかめますよ。平成15年から昨年までの集計。
公益社団法人 米穀安定供給確保支援機構データをグラフ化
あれえ、あまり増減がありませんね。
意外な結果になりました。
パンは、ほとんど増減がない安定状態です。
麺類は、乾麺と生めんを独自に集計したそうです。
学校給食での利用も入っています。
お米と、パンと、そして麺類。
合計すると、単純に消費量は減っています。
ということは、みんな痩せてスリムになっちゃった・・・
なんて事はないわけで、
別の何かの消費が増えているのでしょうね。
さて、何でしょう?だいたい想像はつきますが。
ちゃんと調べてみる、という事は、
とても大切なことです。
というわけで、調べてみました。
総務省統計局の平成24年から令和元年までの
家計支出のデータをもとに、
消費行動がどんな風に変わってきたかを
調べてみました。
こちらは、支出金額ベースになります。
参照:品目分類 第3表 1世帯当たり年間の品目別支出金額(総世帯)
時系列でデータがCSVで落とせた範囲はH24~令和元年。8年分です。
傾向値としては十分目的に合っていると思います。
平成24年と令和元年を単純比較すると、
つまり、2012年を100とした場合の増減を調べると
米 78%
パン 111%
麺類 97%
となっています。
お米は8年間で2割以上支出が減っていることになります。
麺類は微減ですが、中味をみると、
乾麺が73%と減少し、
カップ麺が133%に増えています。
意外にカップ麺って健闘しているんですね。
さて、問題のその他の食料品支出です。
魚介類92%
うち、生魚は89%
おさかな離れを表していると
一般に考えられています。
魚種では「さけ」「タコ」だけ伸びています。
サケは子供に人気のサーモン
タコは値上げでしょうね。
お肉を見ると、
やはりというべきか、増えています。
お肉全体では 118%
8年で2割ちかく支出が増えました。
牛肉 114%
豚肉 121%
鶏肉 118%
まとめると、こうなります。
(データからグラフ化)
米、鮮魚はダウントレンドです。鮮魚は、生魚です。パンとお肉は上昇基調。
お肉の中身。2012を100とした場合・・・
ん~、お肉だけは、右肩上がりです。
高齢者が、お肉をたくさん食べるようになった!
と言われますが、それを裏付けています。
お肉の消費だけは、長期的です。上記はひとりあたりの消費データ。
ということは、たくさん存在する高齢者も含めた消費傾向です。
しかも、ここ10年以上安定的に多く消費されているんですね。
ちなみに、(平成24年と令和元年を単純比較)H24を100とすると、
生野菜は、 103%
生鮮果物は 100%
くだものの中で、
ぶどう 114%、キウイ178% と増え、
グレープフルーツが45%と半減しています。
たった8年間のデータで、これだけ違う。
すごくありませんか?
商品によっては、
お米の比ではないくらい
消費行動が変化しています。
個別のデータを拾っていくと、
なかなか興味深いですね。
では、どうしてお肉の消費が順調に伸びたのか?
理由を考えてみると、こんなふうでしょうか。いくつかあると思います。
◆お肉って、健康的
大きなものとして、牛の赤身肉があると思います。
脂身の少ない牛肉。おいしいですよね。
もうひとつは、タン・ラム・合鴨といったお肉です。
高齢者も、タンパク質をたくさん摂ったほうが
健康的だと気付いたということです。
◆ミレニアル世代が肉消費を変えた
20台~30台前半の世代は、SNSなど
モバイル端末に抵抗がありません。
今までマイナーだった、骨付き肉(Jボーン、Tボーン、トマホークなど)や
ラムであれば、フレンチラムラックなど
インスタ映えもして、実はおいしい骨付き肉。
スジだけでなく、スネ肉、牛テール、白モツなど
料理を自分でも出来る世代で、
おいしく料理する方法も知っています。SNSで。
レアだったパーツを普通に売っている時代に変えたのが
ミレニアル世代です。
◆おさかな離れ
本当は、お魚が嫌いなわけではないと思います。
子供たちも寿司屋に並んでいるでしょう?
本当はさかな好きなんです。
骨が嫌なんです。しかも細かい。
おさかな屋さんでは処理してくれない。
焼き魚って、臭いですよね。
こういった、食べたくても敬遠する理由のたくさんある魚を避け
お肉に消費が移っていったと考えられます。
お魚コーナーやお魚やさんは、こういう課題を今後解決しないと
生き残れないかもしれないと思います。
消費の中心世代がどんどん入れ替わっていくのですから。
◆肥育農家の事情
日本農業新聞でも時々話題になります。
現在は下落してきましたが、平成24年頃から
長期間子牛取引価格が上昇してきました。
肥育する農家さんは、
同じ手間と時間をかけるなら、
より高品質な肉牛に育てようとするでしょう?
でないと元がとれませんから。
A4以上のクラスに育てた結果、
国産牛A5ランクは、もはや珍しいものではなくなりました。
国内消費市場も変化しました。
実は海外では「和牛ブーム」なんですよ。
ここ近年の動きをざっと見てみると、
こんな変化があったんですよね。
コロナで需給関係や補助金等、市場動向も変化するでしょうが、
長期的には、「ごはん市場」が活況・・・とは
なかなかいかないようです。
お肉、おそるべし。
ふたたびみたび、おコメ消費の件。
ちくわ的には、「冷凍」で簡便な商品化を期待します。
冷凍は、はっきりと今後のトレンドです。
おそらく長期的に続きますよ。
チャーハン、五目ごはん、巻きずし。
冷凍お弁当なんて出てきたら、最強なんでしょうね。
お米の消費の話は一旦おいておきます。
お米を一生食べると、いくらかかる???
そんなこと考えたこともないですが(笑)
じつは、
すでに景品として出されていました。
まずは、全農が、アイドルに贈呈した例。
その量 「3.6t」
以下メディア広報
『JAグループは、乃木坂46メンバー松村沙友理さんのご卒業にあたり、松村さんのこれまでの取り組みに敬意を表し、令和3年6月23日(水)に開催された「さ~ゆ~Ready? 〜さゆりんご軍団ライブ/松村沙友理 卒業コンサート〜」において、JA全中会長の中家徹から、乃木坂46卒業の祝福動画メッセージとともに、お米一生分「3.6トン※」を贈呈することといたしました。
JAグループが提唱する「国消国産」の「お米担当」として、ご活躍いただきました。』
JA全農HPより引用
3.6tと言われても、ピンときませんが、それを金額に直すという作業を、すでにしている企業がありました。
softbankの景品キャンペーン【ドリームチャンス】
「お米一生分」あたります!
です。すごいネーミングの企画ですね。
考えてみると、生活安定しそうな、うれしい企画ですね。ちなみに終了しています。
問題の「試算」は以下です。
一生(平均寿命)を84歳と想定し、成人である20歳からの期間のため、64年とする。
1人当たりのお米の年間消費量は54.6Kg/年(農林水産省統計データ)
54.6kg×64年分(平均寿命84歳(世界保健機関2016年)、成人である20歳からの期間)≒3,495Kg(一生分)
お米一生分に相当する「全国共通 おこめ券」500円/枚=1kg
3,495kg×500円=1,747,500円分相当
へ~。お金に変えると、案外一生分といっても、驚くほどではないんですね。
軽自動車1台分くらいのものです。
と、思っていたら、さすがsoftbankグループ。
なんと
「パン 一生分」当たります!
というのもやっていたんですね。念のため、終了しています。
では、同じように、試算内容を見ると、
一生(平均寿命)を84歳と想定し、成人である20歳から計算するため、期間は64年とする。
パンの1年分の平均消費金額は30,554円(総務省 家計調査調べ)
30,554円×64年=1,955,456円
全額分をJCBギフトカードでプレゼント
だそうです。
お米よりも20万円ほど多いですね。
やっぱりお米って、安いんだ!と実感。
「和牛ステーキ一生分」というのは
次回あるんでしょうか。
あったら、ちくわは、飛びつきます!!(笑)
最強フードキャンペーンかもしれません。
どこかの会社、やってください(笑)
「お米の未来って、どうなの」
という点では、いろんな意見がありそうですが、
ひとつの結論として。
大好きな主食として、今後も消費は減りながらも、残っていく。
という事につきると思います。
お肉も食べるけど、お米の代用にはならない。
お肉が食べられる理由は、
「健康観」からくるものと考えていいでしょうね。
でもね、
美味しいじゃないですか。和食。
お米は、究極の国民ソウルフードみたいなものです。
今日も、ちくわの夕食は、おでんと、
「ごはん」です(笑)。
長文をお読みいただきありがとうございました。
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